監督、原作、脚本:足立紳
撮影:猪本雅三
音楽:海田庄吾
出演:濱田岳、水川あさみ、新津ちせ、夏帆、ふせえり、光石研、大久保佳代子、坂田聡、宇野祥平、黒田大輔、冨手麻妙、河合優実
英題:A Beloved Wife
2019年/日本/117分
評価:★★★★★★☆☆☆☆
無職同然の売れない脚本家と、そんな夫に不満を抱いて激しく口撃する鬼嫁との生活ぶりを描いた足立紳の自虐的コメディで、昨年の東京映画祭で脚本賞を受賞した作品ですね。
このタイトルは、新藤兼人がやはり自身の脚本家生活を描いた監督デビュー作『愛妻物語(1951)』のもじりだけど、愛妻と呼ぶにはブラック・ユーモア的だし、喜劇と呼ぶには現実的過ぎて、中には身につまされそうな男もいるかも?私の姉夫婦も力関係はこんな感じだし、私の同級生も、このあいだ会った時、もう20年も女房とセックスしてないと言って嘆いていたものでした。(笑)
映画の方は、結構面白いことは面白かったんだけど、最初から最後までわりあい一本調子で、唯一の成功体験が、久しぶりに妻と一度だけセックスできたことでは、あまりにも貧乏くさかったかな。やはり売れる脚本家になるためには、もう少しスケールの大きさが必要じゃないのかなと思いました。(^^;