監督:セルジオ・レオーネ

原作:ハリー・グレイ "The Hoods"

脚本:レオナルド・ベンヴェヌーチ、ピエロ・デ・ベルナルディ、セルジオ・レオーネ、エンリコ・メディオーリ、フランコ・アルカッリ、フランコ・フェリーニ

撮影:トニーノ・デリ・コリ

出演:ロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ、エリザベス・マクガヴァン、トリート・ウィリアムズ、チューズデイ・ウェルド、バート・ヤング、ジョー・ペシ、ダニー・アイエロ、ウィリアム・フォーサイス、ジェームズ・ヘイデン、ダーラン・フリューゲル、ラリー・ラップ、ダッチ・ミラー

原題:Once Upon a Time in America

1984、2012年/アメリカ、イタリア/251分

公式サイト

評価:★★★★★★★★★☆


午前十時の映画祭で観てきた作品。マカロニウエスタンの巨匠セルジオ・レオーネの遺作にして最高傑作で、実在したニューヨークのギャングの自伝的小説を映画化した大河ドラマですね。初公開時にはキネ旬ベストテンの1位にも選ばれた作品だったけど、私は当時父の葬式などでバタバタしていて未見で、35年ぶりにようやく観ることが出来ました。


本作には144分から269分までの5つのバージョンがあるようで、1984年に日本で公開されたものは205分だったようだけど、今回上映されたのは2012年にカンヌ映画祭で公開された251分のバージョン。古いフィルムの断片を探し出してきて付け加えたもののようで、その部分のフィルムは色褪せて劣化が激しかったけど、新たなシーンが加わったことで話の辻褄が合って、より完成度が高まったように思いました。


少年時代、青年時代、老年時代のエピソードが、時系列を交錯させながら描かれている4時間超えの大作だけど、エンニオ・モリコーネの音楽も秀逸で全く長さも感じなかったし、数あるギャング映画の中でも最高傑作と言っても良いぐらいの作品かもね。オリジナルの音楽以外にも、主人公の愛する女性のテーマ曲としてアマポーラが効果的に使われていたり、ビートルズのイエスタデイが1960年代の象徴として使われていたりして、やはり名作と言われる映画の中には名曲はつきものだなと改めて思いました。


現代は世知辛くなって、4時間もあるような大作だと特別料金を取られることも多いんだけど、この映画祭は一般1100円学生500円の均一料金というのも良かったですね。時系列が交錯して少し分かりづらいところもあったから、時間的な余裕があれば期間中にもう一度観に行って来ても良いかなと思っています。