監督、脚本:ファティ・アキン

撮影:ライナー・クラウスマン

出演:ダイアン・クルーガー、デニス・モシット、ヌーマン・アチャル、ヨハネス・クリシュ、サミア・ムリエル・シャンクラン、ウルリッヒ・トゥクール、ウルリッヒ・ブラントホフ

原題:Aus dem Nichts (無から)

英題:In the Fade

2017年/ドイツ、フランス/106分

公式サイト

評価:★★★★★★★★☆☆

 

ゴールデングローブ賞の外国語映画賞を受賞したファティ・アキン監督作品。ネオナチの爆弾テロによりトルコ出身の夫と息子を失った女の怒りと悲しみを描いた作品で、実際にドイツで起きたネオナチによるトルコ系移民の連続殺人事件に着想を得たストーリーですね。

 

移民を差別するのはネオナチばかりではなく、警察も初めは前科のある夫を疑っていたし、裁判所の不条理な判決にも裁判官の偏見が感じられるところ。女は夫の両親からも責められ、無神経な友人にもうんざりして、とうとう最後は過激な決断をしてしまうという話でした。

 

主演のダイアン・クルーガーはドイツ出身だけど、主にフランスやアメリカで活躍していて、これが初めての母国語での演技だったらしく、まるで水を得た魚のような熱演でカンヌ映画祭の女優賞を獲得しましたね。監督のファティ・アキンもトルコ系のドイツ人ということで、もしかしたら日常的に差別されている意識もあるのかも知れません。

 

ドイツばかりではなく、移民問題は世界的な課題で、日本でもネトウヨなどによる外国人への言葉の暴力は目に余るし、一般国民の間でも特にアジア系の外国人に対する差別意識は働いているようで、これからますます外国人が増えてくると、似たような事件が起こる可能性もあるかもね。