監督:増村保造

原作:有馬頼義

 

脚本:笠原良三

撮影:小林節雄

出演:若尾文子、芦田伸介、川津祐介、赤木蘭子、池上綾子、千波丈太郎、喜多大八、谷謙一、河島尚真、小山内淳、仲村隆、竹里光子、松村若代、真杉美智子、有島圭子、三夏伸

英題:Red Angel

1966年/日本/95分・モノクロ

公式サイト

評価:★★★★★★★☆☆☆

 

日中戦争時の野戦病院を舞台に、戦場での性を生々しく描いた問題作ですね。従軍看護婦の一人称で語られているところも、まるで彼女の手記を映画化しているようなリアルさがあって、実話のようにも思えてしまう作品でした。


果たして実話かどうかは知らないけど、たしかに明日にも死ぬかも知れないという極限の状況下では、子孫を残したいという本能が働いて性欲が昂進するということも考えられるし、もちろん日々の辛さを忘れるためにも、女を抱いたりモルヒネに溺れたりすることも、十分に考えられる話かも知れませんね。看護婦が両手を失った兵士の自慰を助けるシーンは、『ジョニーは戦場へ行った』でも似たようなシーンが出て来たのを思い出しました。


1966年のモノクロ作品ということで、現代の作品と比べると映像表現は控え目だけど、内容的には結構どぎつくて、もしカラーでリメイクしたら反戦映画の傑作が生まれるかも知れませんね。


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