監督:吉村公三郎
製作:大辻梧郎
原作:獅子文六
獅子文六作品集〈第5巻〉南の風・東京温泉 (1958年)/岩田 豊雄
¥価格不明
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脚本:池田忠雄、津路嘉郎
撮影:生方敏夫
録音:東城絹児郎
編集:浜村義康
美術:浜田辰雄
音楽:早乙女光
出演:佐分利信、高峰三枝子、笠智衆、水戸光子、斎藤達雄、河村黎吉、葛城文子、文谷千代子、横尾泥海男、日守新一、飯田蝶子、泉啓子、山科公子、久保田勝巳、島村敏雄、伊東光一、川名輝、志村久、深水照子、青山万里子、倉内文子
1942年/日本/180分・モノクロ
獅子文六の新聞連載小説を吉村公三郎監督が前・後編に分けて撮った娯楽大作。前編が『南の風 瑞枝の巻』(93分)、後編が『続南の風』(87分)として公開されました。『暖流』同様、佐分利信、高峰三枝子、水戸光子らが出演しているけど、こっちは戦時中にしては珍しいさわやかなコメディですね。
佐分利信演ずる元男爵の息子が主人公。おぼっちゃま育ちで仕事も長続きせずぶらぶら暮らしているところ、以前シンガポールで知り合った笠智衆演ずる旧友が儲け話を持ち込んできます。それは、西南戦争で死んだと思われていた西郷隆盛が、実は生き延びて東南アジアに渡って新興宗教を興し、現在は彼の遺児が教祖になっているという奇想天外な話。その宗教を日本に広めることが出来れば・・・・・ということで大いに乗り気になり、周囲の心配もよそに大金を注ぎ込む佐分利信だが、果たしてその顛末はいかに・・・。
というようなストーリーで、それに高峰三枝子や水戸光子との恋愛なども絡んで、なかなか面白い話だったけど、今は原作も絶版になっているみたいだし、DVDもまだ出ておらず、ちょっと残念ですね。戦時中に、このような軽い話は不謹慎と思われたか、キネ旬ベストテンにも入らなかったようだけど、もう少し高く評価されても良い作品かも知れません。
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