面白おかしく見せながら、規則正しい単調な生活を批判しているところなんかは、チャップリンの「モダンタイムス」などを連想させるけど(してみると、殺人批判は「殺人狂時代」か?)、そのようなメッセージ性はこの映画には不要で、もっと奇想天外なストーリー展開を見せて欲しかったと思います。
でも、演技陣はなかなのもので、主演のウィル・フェレルというのは、アメリカではかなり人気のあるコメディアンらしいけど、とぼけた味が出ていて可笑しかったです。アカデミー賞俳優のエマ・トンプソン、ダスティン・ホフマンの芸達者ぶりも健在で、このようなコメディーの中でのシリアスな演技というのは、逆に笑いを誘うものですね。それから、マギー・ギレンホールは、とても可愛くて良かったなあ。