2回に鮮やかな攻撃で2点を先取したら、これだけで完全に勝ちモードに入ってしまったのか、それ以降サッパリ打てなくなりました。
7回に逆転を許した中継ぎ投手陣やエラーをした山崎のことが言われてしまいますが、その実態は3回以降の攻撃に問題があったのでしょう。

最大のチャンスは、5回の攻撃だったでしょう。
梶谷のピッチャーゴロが記録上はフィルダースチョイスでしたが、挟殺プレーの失敗からオールセーフになったプレー、あれはアウトのように見えましたが、審判がセーフと言ったのだからセーフなのでしょう。
その時の梶谷のバッティング、地に足が着いていないというか、もともとそういうフォームなのですが、それにしてもちょっとその意図が全く感じられない打撃でした。
あの場面は最低でもランナーを進めればいいので、1回の攻撃同様にセカンドゴロで十分だったのですが。

ブランコもホームラン狙いの大振りがここのところ目立ちます。
そろそろ来年の契約を睨んで数字を揃えようとしているのでしょうか、ホームランばかり狙っていてはチャンスに打つことが難しくなってしまいます。
この日のスワローズ・バッテリーはしっかりとブランコの弱点に投げきることができていましたので、それではなかなか打つことができません。
でもブランコ含めて打線はかなり落ちてきているのは確かでしょう。

山崎については今年ずっとレギュラーでやっている選手ですが、やはり1年を通じて試合に出たことのない選手です。
それは当然疲れというものもあると思いますし、控え選手がさらに守備も攻撃も決め手を欠く白崎ですから、山崎をずっと使い続けないとなりません。
それにしても不可解なのは、チーム編成がショートだけなぜかかなり薄くなっています。
山崎・白崎・柳田しかいないのでは、シーズンを乗り切るのはかなり厳しいはずですし、なぜか似たようなタイプの右打者しかいないのは弱点になってしまいます。
その点、カープは田中・木村・梵などバラエティに富んだショートがいて、それぞれがレギュラーでやっていけるだけの力量を持った選手たちです。
その差だけで今の順位とかゲーム差に表れているのでしょう。

それにしてもカープは、なぜベイスターズ戦の第3戦をあえて捨て試合にしたか、よくわかるような戦いぶりです。
もはや4位以下は眼中にない状態で、ジャイアンツとタイガースを叩きにいくことで、さらに上位進出を狙っているのでしょう。
広島では大災害で多くの命が奪われてしまったわけですが、犠牲になった方に届けとばかりの魂がこもった戦い方になっています。
そこには偶然のように昨日からホームでも真っ赤なユニフォームで、最初見た時はイツワ電器かと思ったのですが、炎のように燃え上がるにはちょうどピッタリのタイミングでした。

それでもカープはまだ余力を残していて、エルドレッドが不調でファームにいるわけで、調子を上げて一軍に上がってきたらさらに怖い存在になるでしょう。
ドラゴンズも岩瀬不在のまま戦っていますので、その不安で今調子を落としているだけで、こちらも余力がまだあるようです。