1年ぶりに知人に会いたくなり、
一緒にお参りに行こうと誘った。
書いた蛇の作品を譲って
欲しいと言ってくれて、
それをお渡しして以来会っていなかった。
あの時、Instagramに載せた
龍も褒めてくれていたことを思い出し、
一緒に龍の作品もお渡ししていた。
数日前、
お逢いした時に近況を聞いたら、
あの(作品受け渡し)後しばらくして、
ずっとガン治療をしていた
お姉さんが亡くなられたらしい。
お姉さんはカフェをされていて、
わたしはその横のケーキ屋さんに
買いに行くだけだったけれど、
たまたまこのカフェを覗いて
知り合うことになったのだった。
最初は妹さんが窓際でしていた
額装の教室に興味を持ったのだけど、
奥でカフェをやっていたお姉さんの
つくるルーローハンも
美味しくて何度かお邪魔した。
「最近ついていないし、しんどいの」
と言うお姉さんに、わたしは
「お参りしてみたら?」と勧めた。
そして一度だけ、みんなで
お参りをしたけれど、その時すでに
ガンに侵されていたらしい。
坂もゆっくりと登っていたように思う。
疲れではなくて、ガンのせいで
しんどかったんだと後でわかった。
珍しい場所のガンで治療法が
確立していない、とは聞いていた。
抗がん剤治療も合わなくて断念。
あちこちに転移してしまって
ホスピスと緩和ケアのお世話に
なりながら痛みと闘い、
お亡くなりになったと。
わたしのお渡しした龍は
棺の中に入れてくださったらしい。
「龍に乗って上がっていくって
思ったから」
「ピューっと急いで上がっていった」
そうだ。
わたしは彼女から譲ってもらった
九谷焼のマグカップ、七福神のお皿を
使っているし、毎日ポットも
使っている。
(治療の為にカフェを閉店する時に
食器などをセールされた)
すでに形もなくなってしまったのに
彼女の思い出や美味しかったご飯は
記憶にある。
彼女の集めた食器もここにある。
まだ50代、生き急ぎすぎやん。
ホンマにもうおらんの?
わたしの書いた龍の梵字種子。
龍の消しゴムハンコ。
棺に入れてくださったことが
ありがたくて、、
ただただ、ありがたくて
泣けてくる。
わたしの書いた梵字に
龍を感じてくださったのだから、
大切なお姉さんを
託してくださったのだから。
真っ直ぐに生きねば、
梵字を書かせていただくならば、
真っ直ぐに。
踏みにじるようなことは
決してしてはならない。
迷いながらでも、恥じない生き方を。

