利用者本人の訴えが確認しづらい場合、家族の意見・説明が助けになったりします。


しかし、家族の言うことをそのまま受け売り的に話す職員を見ると、「そんなに鵜呑みにしてよいのだろうか?」と思ってしまいます。


たとえば、本人の気分の変調が天候と関係していると家族が言っている場合。そういう話を聞くと、本人のことを少し理解できたように感じます。でも、まずは判断を保留して、本当にそうなのか確かめるべきでしょう。


あるいは、「本人は記憶力が良く、家族が忘れていたことも覚えていたりする」と家族が言う場合。本人の良いところを評価するのは大事ですが、「本人の記憶の有無をどうやって確認したのだろう?」と疑問を持つことも大切です。


また、家族が本人の行動を制限しようとするケースは注意が必要です。たとえば、ドクターストップがあるわけでもないのに、外出支援中の食事内容を家族が細かく指定してしまう場合。一応従うとしても、それは絶対的に正しいルールではないということを念頭に置いて支援しましょう。