心に注目して映画を観たら
なにが見えてくるかな?
Presented by やまなか たかえ
けあトーク 心理カウンセラー
名探偵コナンシリーズ(毛利小五郎)
名探偵コナン 毛利小五郎 - 検索 画像 (bing.com)
毛利小五郎(もうり こごろう)
元刑事、現在は私立探偵。
妻とは別居中。
高校生の娘(蘭)と江戸川コナンと同居しており、一緒に事件を解いていく。
「ヘボ探偵」や「迷探偵」と言われるほど、推理力はへっぽこ。
参考ウェブサイト
↓↓
名探偵コナン毛利小五郎の誕生日や血液型ほかプロフィール!柔道日本一の凄い経歴も│スポット漫画ワールド (spomanworld.com)
以下、心理学的知識を基にした個人的な推測を含みます
小五郎の特徴
お酒・競馬好き
キャラクター設定は、酒好き・ギャンブル好きの「しょうもない親父」程度ですが、専門的には明らかに依存症です。
原因は、こういった過去の背景かなと思います。
↓↓
刑事時代、ある事件で人質(妻)に対して発砲しました。
そのせいで辞職に追い込まれ、また、刑事でいると家族にも危険が及ぶため、私立探偵になりました。
でも、本当は刑事を続けたい気持ちがうかがえます。
妻に対する負い目や、
家族の身の安全に対する心配、
辞職という自己犠牲による不満、
上司が味方してくれなかった寂しさなど、
様々な不快感情があることが想定されます。
(怒り・悔しさ・やるせなさ・悲しさ・恐怖・不安…など)
さらに、本当はやりたくない私立探偵をしていて抑うつ的な心理状態になっているでしょう。
不快感情から目を背けるため、そして、抑うつ気分を上げるために、お酒やギャンブルが必要なのでしょう。
女好き
小五郎は綺麗なお姉さんが大好きで、女性のお尻をよく追いかけます。
一言でいえば「スケベ」ですが、深層にある「愛情不足・愛されたい願望」の表れかなと思います。
女性というイメージは、「柔らかさ、優しさ、ピンク色(胎児が目にする色)」などを含んでおり、「包み込む愛情」を連想させます。
また、幼少期の母親との関係は、大人になってからの女性づきあいに影響を与えます。
喫煙もする(ヘビースモーカー)ことから、「何か口に入れていたい」欲求がうかがえます。フロイト的に解釈すれば、乳児期に満たされなかったことの表れです。
母親との関係を掘り下げていくと、何か出てきそうですね。
さらに、性的興奮は脳の報酬系に作用するため(ギャンブルと同じく)、抑うつ的な気分を上げる効果があります。
小五郎にとって、女性はお酒と競馬と並び、探偵業の鬱憤を晴らすスパイスになっているのでしょう。
自信満々・図に乗りやすい
自己愛性パーソナリティ障害の特徴を呈しています。
(診断はつくかな…どうかなぁ…?)
いずれにしても、強いナルシシズムの傾向があります。
事実の認識に他者とのズレがあります。
自分は他者より優れていると「優越性」を信じています。
コナンに対して高慢な態度なのは、彼を劣等と判断しているためです。
また、的外れな推理を堂々と披露できるのは、本人がそれを恥ずかしいと思わないためです。
「ボンクラ刑事たちはオレほど優れた推理ができない」や
「犯人はオレのように優れたトリックを思いつかなかった」など、
他人を「劣等」と思っている可能性があります。
客観的にはだいぶ見当違いな推理でも、
本人は「ちょっとだけ違った」と見ていたり、
原因は「自分が仕入れた情報と違う」や「証拠が新しく出てきた」など外部に帰属させているかもしれません。
あくまでも、自分は「正当」で「能力がある」と思っている可能性があります。
短気
小五郎の心は、おそらく抑圧した不満だらけです。
↓↓
幼少期からの親に対する不満
自分自身に対する不満
警察組織への不満
理解されないことへの不満
犯人への不満
人間関係で我慢している不満…など
発散できない怒りを潜在的に抱えているため、コナンや蘭の些細なことにすぐキレるのでしょう。
緊張が強い、プレッシャーに弱い
他者に受け容れてほしい・認めてほしい気持ちが強い
=自己受容が低いタイプです。
すなわち「理想像」が「現実像」から離れており、
その間のギャップが不安や緊張を生みます。
そのため、普段から緊張感が強くなります。
小五郎の苦手な柔道の大会や人前でスピーチなどは、
他者からの期待が顕著に表れ、成果によって受容/拒否を露骨に感じます。
このようなシチュエーションでは、理想像はさらに強固になり、緊張感をupさせ、パニック状態に陥ります。
結果的に、普段のパフォーマンス(他者からの期待をさほど感じない時の実力)を発揮できない事態になるわけです。
お酒やギャンブルは、緊張感を麻痺させたり、解放されるための手段になります。
人付き合いが上手・人当たりがよい
嫌われたくない・受け容れられたい・認められたい気持ちが強い方は、いわゆる「八方美人」的な人付き合いが多くなります。
なお、小五郎が一番認めてほしい相手は、おそらく目暮警部です。
接する時は「警部殿~!」と腰が低く、
挙動するにも相手の顔色をうかがっているようです。
他人に合わせたこういった対応は、非常に疲れます。
そこで、お酒で力を抜く・発散が必要になるわけです。
他にも、こんな特徴がある
集中力・精神力が高い
●柔道日本一の実力
●射撃の腕はピカイチ
身体能力が高い
●学校一のやんちゃ坊主だった
●勉強が得意なほうではなさそう=頭より体を使うタイプかな
魅力的でカッコいい(?)
●身長180㎝以上、がっしり体型
●女性からモテる
●あまのじゃく(自己受容が低いタイプの特徴)
●客観視できにくい(心のバランスが偏っているため)
結論!生い立ちから現在まで
生い立ち(背景)を推測してみました
家族背景
父:
家族の中に飲酒習慣やギャンブル癖がある人がいると、子供もその傾向が高まります。
そのことから、小五郎の父親は酒飲み&ギャンブル癖が推測できます。家庭にはあまり関心を示さなかったかもしれません。
母:
仕事と家事をこなし、家庭を支えていた可能性があります。
やんちゃで素直じゃなくて勉強が得意じゃない小五郎を、よく叱っていたかもしれません。
実家は、おそらく余裕はなかったでしょう。
お金もない、頭も良くない、親からの愛情を実感できないなど、小五郎の生育歴を想定すると自尊心は低く育ったかなと思います。
すなわち、自分の存在価値を低く評価しているので、自暴自棄な生活習慣(自分を大切にしない)飲酒・喫煙・浪費になったことが推察できます。
自尊心が低い場合、ストレス対処法は不健全になります。
例えば、ヤケ食い・ストレス食いもその一例です。
幼少期
家に居場所がなかった(かもしれない)小五郎ちゃんは、幼少期は外で遊ぶことが多く、近所のおじちゃんやおばちゃんが可愛がってくれたかもしれません。
(それ故、人懐っこさのある「憎めないやつ」に育ったのかな。反抗的でひねくれた人間不信ではなく。)
ご近所が小五郎の「心の」居場所になったと想定とすると、
年上や権威(子どもにとって大人は権威)に受け容れられることで、自分の居場所を確認できる=存在価値になったことが推測できます。
すなわち、可愛がってもらえない・権威に認められない自分は「存在する価値が無い」というスキーマです。
小五郎の源流
成長するにつれて、自分の外見や「キャラクター」が女子からモテる(存在を認められる)ことに気づき、「女性」も小五郎の「居場所」になったかもしれません。さらに、そんな「小五郎」でいることに自信がついた可能性もあります。
周囲(女性)からの期待に応えなきゃと思うようになり、求められる通りに、おちゃらけて楽しい小五郎ちゃんを表現してきたのでしょう。しかし、そのためにはお酒も必要で、飲酒の機会や酒量の増加を助長することにもなりました。と、推測します。
その一方では、上司や権威から認められたい気持ちが、目的遂行のための原動力となり、高い集中力と精神力を生み、柔道や狙撃の腕の素晴らしい経歴などにつながったのでしょう。
現在の小五郎
刑事を辞めたことで、認めてほしい「上司や権威」が無くなりました。
妻から愛想をつかされたことで、居場所だった「女性」における自信も無くなりました。
現在の小五郎は、行き場のない「原動力」と、残された「キャラクター」が空回りしている状態だと想像できます。
そんな自分自身に納得できず、お酒とギャンブルに逃避。
そんな状態を自覚して憂鬱さに拍車がかかり、さらに逃避。
補足推理
ちなみに、出生順は
「おちゃらけてムードメーカーしつつ、時折しっかりして真剣にリードする」このような態度の変化は、バランサーとしての間っ子ぽい…か、
人懐っこいところをみると、末っ子かな?
まとめ
毛利小五郎は、決して能天気な楽天家ではないはずです。
繊細で、人一倍に愛情に飢えており、心の中は矛盾と葛藤と不安だらけです。
不安定で心細い状態だと思います。
理解者が必要です。
注)以上、あくまでも個人的な妄想でした
おすすめ!
キャラクター設定は、心理学的にみて筋が通っていると思います。
コナン君や蘭ちゃんも、また機会があれば妄想していきます
スカッとする推理や、可能か不可能かのギリギリトリック、セリフの掛け合い、博識、時事的、キャラの魅力など、個人的にはおすすめアニメです
コナン好き心理カウンセラー
時折、ふいに観たくなる。
やまなか たかえ
依存症・摂食障害・ひきこもり・他…克服して心理カウンセラーとして活動中