アショカファミリーになって | ワンコイン健診「ケアプロ」川添高志のブログ

アショカファミリーになって



 「Welcome to Ashoka Family」
インドのアショカフェローのアンシュさんに言われた言葉。



3月4日にアショカフェローに選出された。
アショカは、1980 年にビル・ドレイトン氏が設立したソーシャル・アントレプレナーを支援する団体。アメリカ・ワシントン DC を本部とし、世界各地に支部を展開。これまでに世界各地でアショカ・フェローが選出されており、グラミン銀行を創設し、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏、Teach for America の創業者ウェンディー・コップ氏、Wikipedia の創業者ジミー・ウェルズ氏などが、フェローに選出。



そして、3月5日にアショカコリアの立ち上げに韓国に行き、3月11日にインドのアショカフェローの来日イベントで、日本でもフェロー認定の発表をさせていただいた。




振り返ると、2年ほど前、知り合いから「アショカの人が会いたいらしい」と連絡があった。ケアプロの海外展開を進める上では有効なネットワークであり、かつ、アショカフェローであることがソーシャル・アントレプレナーとして信頼してもらいやすいと思ったことを覚えている。





アショカフェローは世界に約3,000人おり、アショカを経済的に支援する企業も多い。今年2月にインドに行った際にもアショカフェローたちの活躍を目の当たりにしたが、インドにはフェローが300名もいて、自分がフェローになればインド展開をする際にインドのフェローの協力を得やすい。また、フェローが世界中で様々なヘルスケアビジネス(HIV対策、低価格眼科治療、低価格補聴器販売、栄養価の高い食物栽培など)に取り組んでおり、そのモデルを日本に活用していく可能性も高まる。




そんなアショカのフェロー選出のプロセスだが、最初にアショカ・ジャパンの方の面接を受けた(ちなみに、アショカ・ジャパンの方の家で会ったのだが当時の僕の家から近く、近所でお茶した、という感じだった。実際、なんだか気が合うのだ。話さなくても大切なことがお互いにわかっているかのように)。その後、国内の医療関係者や教育関係者などの面接を受け、最終的にワシントンのアショカ本部の方やさらに他の方からの面接があった。




その面接プロセスの中で、こちらとしても、相手を知りたいので、アショカについて色々質問させてもらった。私が生まれる一年前(1981年)にインドを訪れたビル・ドレイトンさんがインドの社会問題を見て、その問題を解決するのはその地の一人一人であり、その人達を支援することで社会問題の解決に貢献していくと決めたことなど。そして、実際にアショカに関わっている運営スタッフやアドバイザーの方の想いを伺った。一人一人がチェンジメーカーであるという意識を皆が持っていた。そうしなければ変わらないのだと確信していた。そして、アショカが期待するソーシャル・アントレプレナーの資質や社会変革の姿について、出てくる言葉から察していった。それは今まで耳にしていた社会起業家やソーシャルビジネスとは異なるものだった。





アショカでは「システム・チェンジ」となるソーシャル・イノベーションを起こしているアントレプレナーにフォーカスしている。世の中のためになるね、といわれることでも、システム・チェンジになっていないことや属人的でスケールアウトしにくいものはアショカフェローにはならないのだ。実際、面接プロセスでも、ケアプロのシステムが、いかに世界にコピーされるモデルかが重要な質問の一つだった。ケアプロの仕組みやワンコイン健診というフレーズが日本で真似され始めていることをアショカの方は非常に喜んでくださった。




選出プロセスにおいて、アショカに関係する方々を好きになり、このネットワークの方々に支援して頂けることは光栄だと思った。皆さんが「チェンジメーカー」として活躍されており、接するときは、いつも程よい緊張感と心地よさが感じられた。そして、アショカを立ち上げたビル・ドレイトンさんや30年以上にわたってアショカのネットワークを築き上げてきた関係者の方々、そしてアショカの支援を受けて活躍をしているアントレプレナーの諸先輩方がいることに感謝した。




そして、数日後、「フェロー内定」と連絡が入った。アショカフェローになると金銭的支援をもらうフェローもいるが、私の場合は事業として回りだしているのでいただかない。なお、アショカフェローになったからといってアショカの営業マンとして何かをしていくということはなく、アショカのリソースやネットワークを活用させていただいて、今まで以上に自分たちのミッションを達成することが重要である。




そして、早速3月5日には、アショカコリアの立ち上げ式に向かった。
自分は前日にアショカフェローになったばかりなのだが、こういう人がフェローになる、というイメージを韓国の方々に持っていただくためにも、ということで同行した。




ただ、個人的な目的は、韓国がケアプロの海外展開市場となりえるかの調査と実際に展開する際のネットワークづくりであった。ソウル市長ともお会いする調整をしていただいていたが残念ながら予定が合わず実現されなかった。今のソウル市長は市民運動家として有名で、ソーシャルビジネスについても理解が深く、ソウル展開する上でのキーパーソンの一人だった。ただ、それでも韓国の医師や社会起業家、ソウル市民病院の看護部長らなどと会うことができて、有意義な旅だった。(アショカの奈々さんや英治出版の英治さんなど一緒に行った方々が良かった)



ワンコイン健診「ケアプロ」川添高志のブログ-コリア告知




下記は初日のスケジュール。

■Debriefing for Ashoka Korea Launch Event
1:00p.m~2:00p.m@Ashoka Kroea Offcie

ヒュンダイのビルの素敵なオフィスだった。



ワンコイン健診「ケアプロ」川添高志のブログ-ヒュンダイ




■Ashoka Korea Launch Event
4:00p.m~6:00p.m@Hyundai Marine&Fire Insurance Building, Gwanghwamun

登壇で「アニョハセヨ~」と叫ぶ。


ワンコイン健診「ケアプロ」川添高志のブログ-打合せ





■Dinner
6:00p.m~8:00p.m @Morac Koreandining Restaurant

夜の会食中に、韓国の方々と情報交換をしていたら、低所得の聴覚障がい者向けに、低価格の補聴器を作っている起業家がいることを知り、電話をしてもらって、次の日に病院などを見学する予定だったが追加の予定として組み込んでいただいた。

なお、初日を振り返って、
・アショカの皆さんに感謝
・韓国でもアショカの立ち上げは注目されている
・韓国は小ぶりのNGOが多い
・一人一人のリーダーシップが強く、大きなチームを組成しにくい
・国が社会企業と認定する制度があり、認定を受けると優遇措置がある
・3大財閥の力が強く、アショカコリアのスポンサーとしても影響ありそう



また、焼酎はストレートで飲むとか、韓流スター的な人は町中にいないことがわかったり、韓国の事実を知ることができた。



アショカファミリーに入って、新しい出会いや経験が増え、感謝です。

(つづく)