事業計画書の中身 その① 事業開始の動機 | ワンコイン健診「ケアプロ」川添高志のブログ

事業計画書の中身 その① 事業開始の動機

 病院看護師として糖尿病病棟で勤務していた時に、健康診断に行かなかったために、糖尿病を早期発見できず、入院した時には糖尿病性網膜症や足壊疽・切断などの重篤な合併症で苦しむ多くの患者に出会った。そして多くの患者が健診を早く受けておけば良かったと悔やむ様子を見て、誰でも気軽に健診をして生活習慣病の予防ができる世の中をつくりたいと思ったのが事業開始の動機である。
 また、大学生の頃に米国の医療機関で研修を受けていた時にスーパーマーケット“ウォルマート”内で「Minutes Clinic」を見て、「アメリカでは低所得者層や無保険者の方でも健診・予防医療を受けられる機会があるのに、なぜ日本ではないのだろう?」と感じたことがヒントとしてあった(Minutes Clinic:米国の医療費高騰を背景に医師ではなく処方や診断が一部できるナースプラクティショナーという有資格者が無保険者向けに風邪や糖尿病などの診療や検査を行っている医療機関であり、全米でチェーン展開している)。将来、日本で「Minutes Clinic」のようなサービスを展開することによって、人々の健康や日本の医療に貢献したいという考えが常に頭の中にあり、「日本版Minutes Clinic」の第一歩として、現在の法律の中で看護師のみで可能なサービスを開始することとした。これにより、昨今の日本の医師不足の中で、医師なしで予防医療を進めることができ、将来患者になる人を少なくすることによって医療現場の忙しさの解消にも貢献できる。
 なお、我が国の死因の6割、医療費の3割が生活習慣病関連であるにも関わらず、健診受診率は約6割程度であり、受診しない理由として、「アクセスが不便」「時間がかかる」「費用が高い」などの問題があり、それらの問題を解決し、生活習慣病の予防と医療費の削減を推進することは社会的な意義がある。特に、若年層であるフリーターが増えている現代においては、健診機会のない若年のフリーター等の健診を担うことが多くの人々の健康維持に役立ち、かつ、日本の医療費削減のために求められる。