2月に入ってやっと厳しい寒さの和らぐ日が何日かつづいたりするようになってきました。

それでも、0℃前後が関の山で、このブログの題材になっているPODを譲って頂いた

関西方面のストーブ仲間の住む地域の様に16℃にも成ったとか梅の花がそろそろ、

等と言う春の片鱗を感じさせるような事は北海道では4月中頃まではお預けです。

 

作業をしているガレージの環境もこの頃では日中、2台のストーブで暖房すると10℃前後

まで温度を上げる事が出来るようにもなってきました、つい2週間前に苦労して塗装をして

居ましたが、あとほんの少し待てば良かったのかもしれません・・

それでも極寒の環境での塗装方法を編み出したのでポジティブな面もあるのですが・・。

そんな事もありますよね。(半分自分に言っています)

 

さて、前回から引き続きタンク塗装の調整等して行きます。

 

塗装から2日経過したタンクです、 やっと触る事が出来る程度まで塗装が硬化してきました。

気温が低いとこう言った弊害も出てきます。 時間は有り余る程あるのでそんな不具合も然程

問題にはなりません。 老齢者の強みとでも言いましょうか。

子供の頃はプラモデルの接着剤が乾燥するのでさえ待てなかったのですが・・。

 

タンクを持ち出した理由はこちらの外筒フレーム下側のフィッティングの準備をするためです。

こちらは外側から見える部分以外、タンクに面する部分等は厚みを嫌って塗装を控えて

居ます。見えない部分ですから錆さえ発生しないのであれば塗装は必要ないと割り切って

います。

 

こちらはタンクとの取付はリベット留めで間には薄くシリコン系のコーキング材が充填されて

居ました。 その為分解時は剥がすのに苦労しました。できればコーキングは避けたいです。

 

他のPODの画像を観察すると、Vikingモデル(日本仕様)等はねじ留めの上、間には

薄いゴムのガスケットが入っているようです、 こちらにコメントを頂く仲間のteamjunkerさん

のレストアした個体にもガスケットらしき物が見えたので、すかさず質問してみました

”Oロングを挟みこんでつぶしたような形状のガスケット”が装着されて居るそうです。

そんな大きなOリングは入手するのは難しいだろうと言う事でこちらのOリング用のゴムを

準備しました、 これは旧車などで変則サイズのOリングを作成する為に売られているもの

です。 はじめは径2㎜の物を使ってみます。

 

こちらをOリングの嵌るであろう溝の部分に沿わせて適当なサイズに切り出します、

写真の様にすでにタンクには基本設計時点でOリングらしき物を入れる事が想定されて居た

様です、一段低く溝の様になっています。

 

端部は接着するのですがこのようにソーセージを切る要領で斜めにカットします

そうしてもう一端の斜めカット部分に合わせて接着します。

使う接着剤はこちらのアロンアルフア、

ゴムの接着はシアノアクリレート系の接着剤を使うと完璧です。

こちらのOリング作成用ゴムの説明書きにもシアノアクリレート系を使う様に明記されています

旧車界では結構頻繁に使われる方法で古いランチアやフェラーリなどにも登場します。

 

こちら完成写真、こんな感じで間に挟み込んであげればシリコンで接着する必要もありません

はたして・・・。

 

つづいて外筒フレーム下側を組み立てて行きます。

こちらには芯昇降軸と外筒を立てる時のラッチがあります、

 

真鍮製の昇降軸を差し込んでみます、少し塗装のミストが侵入した様子で引っかかる

部分がありましたので軸本体を動かして内部を清掃する様にしました、

問題なく軽く回るように回復しました。

 

バネも花咲かGのおかげでピカピカに輝いています、

 

ネジでハンドルを留めたら完了、

 

こちらは外筒フレームの受け側のラッチ、 塗装が入らない様にマスキングしてありました。

 

こちらも摘みをねじ込んで完了。

 

昇降軸を回してみます、バネの働きで適度に抵抗があって良い感じです。

 

給油口や燃料計に対しての取りつき方を確認します、

記録の写真とネットの画像などで確認しますとこの位置が正解です。

 

給油口が芯昇降摘みと反対側の奥になるように組みます。

摘みの脇には燃料計が見やすい位置にくるようになっています。

 

と当日はここまで、 と言うのもタンクにはもう一手間掛けたいと目論んで居るからなのです。

 

さらに2日経過しました、この2日間は自室に持ち込みストーブの前に置いて塗装の硬化

を促しました。    何をするかと言いますと・・

 

ツルツルピカピカの鏡面塗装を目指して更に研磨して行きます、

この作業をするには塗装が十分に硬化している必要があるのです。

 

ーー2000番の耐水ペーパーで磨いて行きます

全体に指で触れながら表面の塗装のザラツキが無くなるまで軽く磨いて行きます

ペーパーを数回動かすと直ぐに表面は平滑になります

 

非常に微妙な作業ですがやってみると感触で判断できます。

塗装の厚みはホンの数十ミクロン程度なので攻め過ぎると下地のサーフェーサーが出て

しまいますから細心の注意を払って磨いて行きます、 表面の柚子肌が取れれば十分です。

 

磨くこと15分、巧く下地を露出させる事なく表面を平滑にすることが出来ました。

この状態ではまだ理想の鏡面仕上げにはなっていません、つや消し状態塗装です。

更にここから研磨作業をする必要がありますが直ぐには取り掛かる事は出来ません

そう、お察しの通り一皮剥いた塗装表面の内側はまだ少し柔らかい状態なのです、

ここからもう一日乾燥させます‥‥。 

 

は~道程は長いですね、それでも始めに言いました様にそこは老齢者の特権

時間はアッと言う間に過ぎてくれるのです。

 

つづく