今年は暖冬のはずだったのですが、そんな気配はありません、

東京方面等では春一番が観測されたそうです、しかし寒冷前線の北側に位置する北海道は

例年にも増して厳しい寒さが続くのでした。 ここの所は氷点下5℃を上回らない日々が

常態化しています。 もう慣れてきました。(少し強がりです)

 

その為、今年は今までストーブ趣味に嵌って6~7年の間に集めて来たストーブが

非常に役に立っています。そのうち何台かは知り合いの家に出稼ぎにまで行く始末ですww。

レアなストーブばかりなのでシーズンが終わったら返してもらう確約を取っています。

我が家に来た時には見るも無残な状態でしたが、今では人々を温めて居る事を思うと

感慨も一入です。 ストーブ趣味はそんな2次的な満足の仕方があったかと再発見しています

 

さて、PODのレストアもいよいよ佳境です。

苦労した塗装にも目途が付いてきました。

 

前回の続き、この上面板に当たる部分は網状の外筒フレームにリベット留めしてありました

リベットをもみ取る時に気付いて居ましたが少し長孔になっています、

ここを今回は将来の分解を考慮してビスで留めたいと思っています。

先人のブログではここに低頭のプラスネジを使っている個体があります、 なるほどと

思います、先人も後につづくメンテナンス等を考慮したのでしょう。

 

フレームに上面板をフィッティングしてみます、この時点で長孔になっている理由が

良くわかります。

 

リベット留めする時に、相手方の部材は網状なので、リベットが通る穴が正確に位置が合う

とは限らないので、多少の逃げを見込んでそうなっています。

写真の様に少し左右にズレる位置がどうしても出てきます、

その時に長孔になっていないと止められないのを織り込んでいるのです。

 

先人に倣ってプラスの低頭ネジを使用するつもりでしたが、探しに行ったホームセンターで

この様な低頭のビスを発見しました、色も黒色に酸化処理されているので濃茶の上面板に

ピッタリです。 締め付けにはヘックスレンチの2㎜を使います。 ネジサイズはM4x8mmです

 

このビスの良いところは少し離れるとリベットの頭と瓜二つであるところです。

ほぼ一目で気に入って購入しました。 先人の轍を踏むのも良いですがここで新たな

選択支を提示できるのもまた意義のある事だと思います。 とてもいいでしょう?

 

外筒部分はどんどん組み立てて行きます、 

ピカピカの部品を組んで行くのは一連のレストア作業の中では1,2を争う楽しみの一つです

 

外筒下部は錆が発生していましたが、すっかり補修済です。

 

ギャラリーを貫通してネジ止めします。

この部分のネジは頭の尖った部分を落としたタイプです。

 

塗装がまだ柔らかいので布を敷いて作業しています、

細心の注意を払って組み立てて行きます。

 

ギャラリーを外筒枠へねじ留めします、 これで外筒とフレームが一体化します。

 

外筒部分が組あがりました。 ピカピカですね。 

 

タンク塗装に移る前に実証実験を一つ。

タンクに使用する塗料 アサヒペンのクリエイティブカラーシリーズについてですが

タンクや置台等の灯油の付着する部分に使用するので、耐灯油性が無いといけません。

 

実を言うとこの実験は7年前にアラジンの1号機をレストアした時にすでに行って居ます。

この様に灯油に暫く浸しておきます。 今回はこのままの状態で3日放置しました。

 

3日後、塗料が溶け出した形跡はありません。

 

更に擦過実験をしてみます。 黒い布で灯油に浸っていた部分を強めに擦ります・・・

 

この様に黒色の布に白色の塗料が付いたりすることはありません。

この様な理由からストーブレストアにはこちらの塗料は結構多用しています。

何より色が豊富に選べる事が魅力です。

今回のPODに使った色は”クリームホワイト”(㊟正しくはアイボリーでした) 

あえて少しオリジナルの黄色味かかったベージュよりも白色に振った色を選んでいます。

 

塗装は前回同様にガレージの温度を5~6℃まで2台のストーブ全開で上げての施工です。

苦肉の策の被塗装物の温度を上げる方法は非常に有効なのが判りましたので

今回も踏襲します、 アラジンの上で炙って40℃前後まで温めます

 

まずは底面を塗装してみます、 下地のプライマーにも綺麗に色が乗りました。

 

この状態で一旦乾燥させます。  

 

日付変わって3日後、今度はタンク上面を同様に塗装しますがその前に内煙筒の仕上げを

して置きます。

 

しんの上下する部分は定石通りに鏡面仕上げします、

600番~800番の耐水ペーパーで下磨きしてから・・・

 

つるりとブルーマジックで研磨するだけです。

 

この様にピカピカに鏡面仕上げをすることが出来ます。

 

マスキングして行きます、

 

この様な感じにタンク内側にミストが入り込まないようにします、

燃料計と給油キャップのネジ部分も塗料が付かないようにしました、 ほんの少しですが

塗料の厚みでネジがきつくなるのを嫌って塗装を避けました。

 

同様にアラジンで温めます、 

 

塗装1回目、 全体に塗料が薄く乗る程度に・・

 

2回目まで10分程置いている間も温度管理します、 油断すると直ぐに室温以下の3℃位

まで下がってしまいます。

 

3回目塗装で終了、 艶が出るように観察しながら塗装しました。

クリームホワイトの選択には満足しています、淡くベージュ掛かった白色系と言いましょうか。

 

苦労しながらもやっと塗装を完了しました。 

乾燥までまたしばらく時間が掛かります、 もう少し引っ張りますのでお付き合いください。

 

つづく