関西方面に住むストーブ関連の知り合いに聞いた興味深い話があります、

基本的には彼の家の暖房はコタツとポータブルのファンヒーターにエアコンで

家の中では彼の大好きなビンテージ系のストーブは使わせてもらえないのだとか、

その為、近くに住むお父様のところでレストアしたストーブは楽しんでいるのだそう。

理由を訊くと、それはもう危ないからなのだそうです(奥様がそう信じている)

ファンヒーターでもリコールが有ったり、ごたごたですが実際に本体が触れない程熱くなる

のが奥様には受け入れられないとの事でした。 いろいろですね~・・。

 

 もう一件、別の知り合いから聞いた話、 彼の住む地域では冬時期の暖房、

主にストーブを点ける時期を”出来るだけ遅くまで我慢する”習慣があるそうです。

まだまだ~、と彼は言いますが何をそんなに我慢するのかは不明です。

この間の話でも、”くじけてストーブつけてしまった”と言っていましたが、はたして

それを”くじける”と表現するのはやはり武士の文化が根強く残っているからなので

しょうか?  そんな彼には私が10月の初めからすでにストーブを使い始めている話は

絶対に内緒なのです。 

 

お気に入りのTurmL51、  

サイズが丁度いいので室内の換気の回数も少なく、非常に重宝しています、

 

灯油の入れ替えと簡単な埃払いはしてありますが、芯に溜まったカーボンはそのままです、

綿芯ですので空焚きでカーボンを焼くこともできませんが厄介なことに芯サイズが特殊で

これに適合する芯クリーナーは未だに発見できていません。

誰か3Dプリンターか何かで作ってくれないものでしょうか?

 

外筒内部も当然ながら綺麗なままです、

 

着火の儀式を守るとギャラリーも煤ける事はありません、

 

1,5シーズン使った芯の状態ですが、写真の黒い部分が結構カーボンが付着しています、

灯油の吸い上げも心なしか少し遅く、着火時にマッチやライターの炎を近づけても点火する

までにほんの少し時間がかかるようになりました。

 

これはアラジン用で大きすぎて使えません、

 

そんな時は写真のような真鍮ブラシを使います、 歯ブラシでもいいですが真鍮ブラシは

歯ブラシよりも腰があって使い勝手が良いのです。

 

少し芯を出して芯の下から上に向かってブラシを掛けます、

そうしてカーボンを取り除いて行きます、

 

この時内煙板は取り外さないでおくのが良い、

そうするとカーボンは内煙板の縁や上にこのように取り残されます、

これを綺麗に洗うとOKです。

 

その他の部分も簡単に点検します、タンクはウエスでカラ拭きしました。

 

着火試験をします、 カーボンが取り除かれたお陰で勢いのあるブルーフレームが出ました、

今のところ自室での使用頻度第1位です。

 

次はこちらSaffireストーブ、 レストアしてから3,4年になりますがブルーフレームが360度

見えるので使用頻度第4位程度を維持しています。

 

こちらも使用前の点検整備が主目的ですが、もう一点気になっていたところを改善します。

それがこちらのネジ、 本来はこうあるべきマイナスネジですが・・・

 

大部分が長い歴史の途中で写真の六角ボルトに置き換えられています、

これは惜しいですよね、  

どうにかマイナスネジを入手して元に戻したいと、ずーっと探していました・・・・

 

こちらはSaffireの売りでもあります、”アラジンの芯が使える””件。

 

そんなわけで芯クリーナーもピッタリです、 苦も無く理想的な形に芯をトリミングしてくれる

こちらのクリーナーは誰が考えたのか、本当に素晴らし発明です。

 

さて、件のマイナスネジ、 はるばるイタリアからやって来ました。

日本では入手出来ませんでした(少なくとも私の住んでいる地域では)

この形が必要だったのです。 サイズはM4、ネジピッチは現行品と共通でした。

 

ネジを交換するべく分解して行きます・・・

 

が、やはり3,4年の間に磨いた部品にくすみが出ている所も散見され

簡単に磨きなおしを進めます

 

表面がくすんでいる程度なのでブルーマジック金属研磨剤でつるりと磨くとすぐに

レストア直後の輝きが蘇ります。

 

火屋脇のストラクチャー部品も、

ギャラリーの外枠も、

タンクも、 つるりと一磨きでOKです。

 

そうしたら件のマイナスネジで組み立てて行きます、 

 

何年もマイナスネジの事を考え続けた私の事を、”ずーと根に持つタイプ”と思ったあなた、

それは誤解です。

 

ガラスは殆ど汚れすら付着していませんでした、白色のウエスで拭きあげても煤汚れも

付きません。 ブルーフレームの完全燃焼の優秀性を示すようです。

 

こちらはレストアブログに質問のあったリングの取付部分、

中央の筒から生える真鍮のベロをリングの切り欠きからはめ込んで行きます

 

内煙板は毎年使用前にピカピカに磨き上げます、今回も欠かせない作業の一つです。

 

レストア後の輝きを取り戻したSaffire, 試験着火で様子を見ますが万全でした。

早速自室に上げて使用開始します。

 

先日の朝の外気温は6℃でした。