地道なレストア作業は続きます、 この辺りはコツコツ単純作業の繰り返しですが

それを楽しまないとストーブ趣味は成り立ちません。

楽しむコツは長い流れの作業の最後のみを思い描くのではなく、少しづつでも結果を

見ながら進める事です。 そうすると飽きずに毎回作業できる日が来るのをワクワクして

待つ自分を発見できます。

 

作業は撮りためた記録映像ではなくすでにリアルタイムの物になっていますので

更新頻度も落ちます。

 

さて、作業時間の限られる一般人の場合、こちらの花咲かGタンククリーナーは強い味方になります。

私の場合は1リットル入りの原液を買って来ると、こうしてタンクに15~20倍希釈液を作って

準備しておきます。 その都度調合してもいいですが、この方が使い安いです。

 

そうしたら錆びの激しい部品や、細々とした部品、手の入りにくい複雑な形状の部品などを

選択して適宜に容器に並べて花咲かG溶液にひたひたにつけ置きします。

現状では外気温15℃前後で、つけ置きは1~2日で良いはずです。

こうして放置しておくだけで一番辛い錆び取り作業が劇的に軽減されるわけです。

 

錆が溶けるまでの間にも時間があるときには別の作業を進めておきます。

こちら、前回の分解編で掲載漏れしていた芯とホルダーです、 

譲りうけた時にはカラカラに乾燥して居ましたが状態は悪くなかったので一度灯油で手もみして

簡単に着火テストをしています。

 

これがその時の画像です、 今年の1月頃です。

燃焼状態は2次燃焼の最上部の紫色の炎が非常に魅力的な色を出していましたが

如何せん、タンク内の洗浄がされていないのと、芯がやはり不純物を含んでいたため

独特の匂いが出てしまい、使用を続けられませんでした。

はたして洗浄後には改善するのかそれも楽しみなところです。

 

ホルダーは錆も少なくサッと一磨きで綺麗になるレベルです、

大き目の折り返し爪が内側に飛び出ているタイプで特に芯を留めつけてはいません

 

こちらは味のある燃料計、 小さな針が燃料レベルによって回って表示する仕組みです

 

内部にはこのようにコルクの浮きとスパイラル状になった芯にゲージ針が一体になった部品、

それに留め付けの為の小さなネジとプレート、プラス、外皮の鋼製の管で出来ています。

味のある表示のエイジングをうまく生かして再生したいと考えています。

 

上面板は琺瑯引きですが長年の埃が頑固に乗っています、

カリカリと削ると取れるのですが、埒が明きません

 

使用したのは真鍮製のブラシ、

真鍮の柔らかいブラシは琺瑯のガラス質には影響なくそれよりも柔らかい汚れを

落としてくれます、

ドリルを固定して上面板を両手で持って作業しました

 

汚れと琺瑯の縁に浮いた錆のみを綺麗に取り去る事ができます。

 

仕上げはブルーマジック、おなじみの金属研磨剤です。

 

つるりと磨くと琺瑯のガラス質表面の輝きを取り戻すことが出来ます。

 

同様に外筒も磨きました、 少し大きいので磨くエリアを4分割して進めました、

90度づつ一周するようにします。 

根気の作業の甲斐有ってピカピカに輝きます。

 

内側も錆で荒れた部分をブラシで除去してから同様に磨きます、

おそらく熱の影響か琺瑯が欠損している部分が多くありますが内側ですので気になりません、

それよりも錆を綺麗に仕上げます。

 

こちらはAGIPのアイデンティティーエンブレム、とても重要です。

このようなくすんだメッキ部品はブルーマジックの真骨頂発揮です。

 

ピカピカに輝きを取り戻します。

 

外筒に取り付けて完成、漆黒のボディに輝くエンブレムは本当に素敵です。

 

このように少しづつでも結果を見ながら進めるのがコツです。

つづく