岡山県は、虚偽の申請で訪問介護事業所の指定を取得したなどとして、介護保険法に基づき、岡山市北区清輝橋の「はろーヘルパーステーション」を運営する株式会社PMR(同所、藤井景冬社長)の介護保険事業者の指定を同日付で取り消したと発表した。同法に基づく県内介護保険事業者の指定取り消しは8法人目。

 県によると、同社は2009年11月、常勤が要件のサービス提供責任者に知人の名前を無断で使うなどして県の指定を受けた。

 また、昨年12月の県の監査では、実際には勤務していないヘルパーらを勤務しているとした虚偽の出勤簿を作成していた。同ステーションには実質、管理者の藤井社長しか常勤していなかったという。

 県の処分を受け岡山市は同日、開設からの介護給付の不正受給約1800万円の返還を請求すると発表。悪質性などを考慮し、40%の加算金も検討する。同市によると、10年10月までに市内の16人が同ステーションの訪問介護を利用している。