私たちは、ついつい他人と比較して、
「あれが出来ない」
「これが苦手」
と、自分の出来ていないことや、苦手な事に意識を向けてしまいます。
いわゆる【無い物ねだり】を、いつもしている。
これは、生物的に仕方がないことなんですね。
人間の本能に、生存欲求があります。
自分の命を危険から守り、生き抜こうとする欲求です。
狩猟生活は、獲物との戦いです。
戦いに勝てなければ、食料が手に入りません。
また、自分が相手に滅ぼされてしまう可能性もあります。
だから、生存欲求が無かったら、とっくに人類は滅んでいたでしょう。
常に外敵から自分を守ろうとしています。
この防衛本能があるために、現代社会では獲物でなはく身近な他者と比較して、自分の弱点や欠点に意識を向けてしまう傾向があります。
人間とは放おっておくと、いつも自分の欠点や弱点ばかり考えている生き物だと自覚してください。
そこで、あえて自分の長所や強みをいつも意識していることが、とても大切になります。
では、長所や強みにどうしたら気付けるのか。
それは自分が出来ること、出来たこと、つまり行動したことに意識を向けることです。
あなたは、仕事中の休憩時間、なにを考えていますか。
おそらく、
「これからどうしようか」
「あの仕事はいつやろうか」
「あれはどうしたらいいか」と、
これからやるべき仕事を考えているのではないでしょうか。
反対に
「これが出来た」
「あれは思ったより良く出来た」
「早く片付いて良かった」と、
出来たこと、終了したことを考える機会が少ないと思います。
ぜひ、これからは休憩時間毎に、それまでにしていた仕事に意識を向けて【出来たこと】や【出来る事】を考える時間を作ってください。
そのうえで、これからやるべき仕事、やらなくてはいけない仕事を考えるようにしましょう。
常に、これからのことだけを考えていると、いつも【出来ていないこと】ばかり考えているようになります。
当然これからやるべき仕事、やらなくてはいけない仕事は未完了です。
だから
「あれも出来ていない」
「これも出来ていない」
「あれもやらなきゃ」
「これもやらなきゃ」
と出来ていないことばかり考えているため、
不安と焦りという感情で、心がいっぱいになってしまいます。
その不安や焦りが、障害になって自分の長所や強みに気付けなくなってしまうのです。
これが【メンタルブロック】=心の壁といわれるものです。
メンタルブロックは、心のなかのものですから、当然目に見えません。
そのためメンタルブロックが存在していても、自分でも気付かないのですね。
これからは意識して出来たこと】や【終わったこと】を考えるようにしてください。
これを続けていくと、
「結構出来ているな」
「思ったよりやれているぞ」
と感じられるようになります。
それが安堵感になり「このままでも良いんだ」と自分にOKを出せます。
そして、本物の自信になります。
自信というものは外から得られるものではなく、自分の中に積み上げていくものです。
これがブレない自分、揺るがない自分を作っていきます。
一つ一つは小さな満足感や達成感ですが、レンガを積み上げていくように、少しずつそれを積み上げていくと、揺るがない強固な自信になります。