適職の見つけ方の6回は、ズバリ人間関係です。
離職理由の第一位は、人間関係。
下のグラフは、2016年にエン・ジャパンさんがおこなったアンケート調査の結果です。
このように、本当は人間関係で悩んでいるけれど、それを会社へ伝えると波風が立つので、何も言わずに静かに会社を去っていく様子がうかがえます。
「でも、職場の人間関係なんて入社しないとわからないでしょ」と、思っていませんか?
実は、面接試験である程度、職場の人間関係が把握できます。
そこで、面接試験時に採用担当者に聞くべき質問が3点あります。
Q1「社員の年齢構成を教えてください」
どの年代の層が多いのか。
20代の若い層から50代の中年層まで平均している場合、バランスが取れていると考えられます。
若い層が多い場合、将来性が感じられなくて早めに見切りをつけるとか、育児休業制度が取れなくて結婚や出産を機に退職している人が多いのかもしれません。
反対に、中高年齢層が多いと、若い人が入社してもずっと雑用ばかり押し付けられてしまい、離職につながりやすくなります。
Q2「社員の男女比率を教えてください」
男性が多い職場と、女性が多い職場。
あなたはどちらが働きやすいでしょうか?
以前、女性のクライエントさんで「女性同士の変な人間関係がわずらわしいので、できるだけ女性が少ない職場が良い」と、おっしゃる方がいました。
最終的に、販売会社の支店の営業事務に就職しました。
所長以下、社員は5名。
女性はその方だけです。
後日「昼間はみんな営業に行ってしまうので私一人だけで気楽だし、女は私だけなのでみんなから親切にしてもらえる」と、大変満足されていました。
Q3「異動や業務の配置変えなどは、定期的におこなわれていますか」
転勤ではなく、同じ事業所の中で(お店なら同じ店舗のなかで)、担当部署の異動やローテーションがおこなわれているか。
これがないと、ある部署に長年務めることで、そこの「主」みたいな人が出来上がってしまいます。
いわゆる「お局様」です。
その部署の仕事は誰よりも詳しい。
だから、誰も逆らえない。
このような状況になると、「いじめ」につながりやすくなります。
主やお局様が、新しく配属された部下を、昼休みにコンビニへ弁当を買いに行かせるなど仕事以外のことまでさせるようになります。
これもクライエントの実話です。
たまりかねて上司に相談したところ、上司がお局様へ注意しました。
ところが、お局様は「〇〇さん(クライエントさん)が『コンビニへ行く』というから、ついでに頼んだだけです。私から『買いに行け』なんて一言もいっていません」と、シラを切られてしまいました。
その後、お局様とクライエントさんの関係がどうなったのか・・・
もう書かなくても察しがつきますよね。
組織がきちんと機能するためには、専門性も大切ですが、業務全体を理解するための定期的な配置転換やローテーションが必ず必要です。
それがおこなわれているかどうか。
ここまでをまとめます。
Q1「社員の年齢構成を教えてください」
Q2「社員の男女比率を教えてください」
Q3「異動や業務の配置変えなどは、定期的におこなわれていますか」
この3つの質問により、社員の年齢構成や男女比率を把握する。
そして、定期的に配置転換やローテーションがおこなわれているか確認する。
これだけでも、内情をかなり把握することができます。
そして、最後は自分の目で確かめること。
これについては、次回詳しくご説明しますね。
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