前回の肝機能検査の値の続きです。
さて、どんどんいきますよ!

総ビリルビン(TBと略されることもあります)というのは、あまり聞き覚えはないといった方もいらっしゃるのではないでしょうか。あまり通常の会話には出てこない単語ですもんね。

ビリルビンとは、ヘモグロビンが分解してできた、胆汁色素の成分です。色としては黄色で、これが極端に多いと、黄疸が疑われます。なので、総ビリルビンの数値は、肝臓や胆道の障害、溶血性疾患、黄疸などをみるものなのです。

ちなみに、ビリルビンには、間接ビリルビン(IB)と直接ビリルビン(DB)の2つがあって、この違いは、肝臓で処理される前(間接ビリルビン)と、処理されたあと(直接ビリルビン)にあります。この2つをあわせたものが総ビリルビンなんですよ。

基準値は、総ビリルビンが1.3 mg/dl以下。間接ビリルビンが1.0 mg/dl以下、直接ビリルビンが0.3 mg/dl以下となっています。

ちなみに、新生児のビリルビンの値は総じて高いものになっています。成人にとって、黄疸が出るというのは大変なことが起きているというシグナルになるのですが、新生児にとって黄疸が出やすい(そんなに危ないということには直結しない)というのは、このビリルビンの量がもともと多いからなんですね。

さて、総蛋白(TPと略されます)です。こっちのほうがさっきよりも単語として親しみやすいでしょうか。これはかなりメジャーな検査の値で、たぶん結構いろんなときにこれが示されることになるんじゃないかなと思います。血液検査により測ります。

人間の血液の中には、様々な蛋白が含まれているのですが、総蛋白の場合、対象となる蛋白は、主にアルブミン(ALB)とγグロブリンという2つになります。これらで、血液中の蛋白質の約90%を占めているんですよ。

総蛋白の数値に異常があるときは、肝機能の低下が疑われます。基準値は 6.7~8.3g/dlで、基準値未満、特に6.0mg/dl以下では、肝障害やネフローゼ、潰瘍などが疑われます。基準値以上では、多発性骨髄腫やリウマチなどが疑われます。

総蛋白に異常が認められると、その次の詳細な検査として、アルブミンとグロブリンの詳細な値を見ていくことになるのですが、ここで扱われるのは、主にアルブミンの数値と、アルブミンとグロブリンの比率(A/G比と略されます)の2つです。
アルブミンの基準値は4.0~5.0g/dlで、これ以下だと低アルブミン血症と呼ばれ、肝がんや肝臓病などが疑われます。栄養不良の場合もあります。
アルブミンとグロブリンの比率は、1.1~2.0が基準値です。この数値に異常がある場合は、慢性的な炎症が疑われます。