薬には説明書が付いてるんですよ。読んだことありますか?
読んでみると意外と面白かったりするわけですが、そんなものを読んで面白いと思う人は、傍目に見ると相当気味悪い人かもしれません。どうもすみません。

もちろんそこにはいろんなことが書いてあるんですが、PL法(Product Liability、つまりは生産者の責任という意味ですね)が施行されてから、その内容も結構変化してきているようです。

その説明書、正式名称を、薬剤添付文書といいます。
市販薬にももちろんついてますし、薬局で処方されるものにも実はついてるんです。ただ、薬局によってはくれない場合もありますし、その薬局独自の文章で作られている場合もあります。最近は、薬局で処方される薬に関して、インターネットでその薬剤添付文書を見ることが出来ます。それが医薬品医療機器情報提供ホームページです。…名前長いですね。

そのホームページから検索していただいて、お好きな薬剤添付文書を見ていただくとよく分かると思うのですが、いちいち見る気がしない方は見なくてもちろんいいんですが、正直一般の人が見て分かりやすいものとはとてもいえません。
薬剤の名称から、使用上の注意、禁忌、副作用、薬効薬理などについて書かれているのですが、その内容を分かりにくくしている理由は医学用語と、医療文章に用いられている独特の言い回しによるのではないかな、と思います。例えば、

本剤の血中濃度が上昇し,中毒症状(眼振,構音障害,運動失調,眼筋麻痺等)があらわれることがあるので,このような場合には,減量するなど注意すること。

なんて文章が実際にあるんですが、中毒症状のカッコ内にある単語の意味って、分かるものもあれば、分かりそうでわからなかったり、なんだろこれ、ってのもあると思います。こういうことにつまづくと、読む気がしないというか、読み進めても頭に入ってこなかったりするんですよねぇ。

もちろん、この文章自体、一般の人用には書かれていないということはあります。市販薬の薬剤添付文書に関しては、もう少し手加減して書かれているというか、分かりやすくしようという努力のあとがしっかりと見える文章で書かれています。ただ、インターネットで広く見られる状態にしているので、薬局でもらったものを調べようとする人に、これでは不親切な感じは否めないですよね。

ここで何に関係してくるかというと、以前話題にした、コンビニでの薬販売解禁、というところなんですよ。だって、薬には説明書が付いているんですから、それがしっかりと理解できさえすれば、仮にその薬剤を説明する人(つまり薬剤師)が存在しなくても、薬剤に対する説明責任は果たせる状況にあると思うのです。どちらにしても、最終的には使用する側にその薬剤を使用する権限があるわけですから。ただ、市販薬のように平易な言葉に言い換えたりするようなことは、文章の再現性の問題にもかかわりますから、なかなか難しい問題があるんですけどね。

で、これはもちろん薬剤師の方の仕事を取ろうとか、薬剤師の存在を認めないといったことではもちろんありません。ただ、薬剤添付文書を最大限活用することは、薬剤を買おうとする側の利便性を向上させるためのひとつの方法ではあるなぁ、とは思ってます。

今後は薬剤はもちろん、医療全般に対して、それを利用する側の責任が問われてくるのは間違いないです。でも、医療関係者ではない方が、医療に対する知識がないのは当たり前な話ですし、何も責任を感じることもないと思います。問題は、医療者の側が、そのような方々に対してどのように、そしてより利用する側の負担が少なく、説明責任を果たしていけるか、ということではないかな、と思っている今日この頃です。