水玉に削る命を殴りつけるあなたを見た


その震える指先に鼓舞する真っ直ぐな想い


脅迫観念にさいなまれながら 


突き動かされる有機体としての身体


それでも描くしかない


生を保つためにはそれしかない


それだけが ただそこにある


生を受けたその瞬間から


あなたは孤高な存在として、生きていく宿命だったのか


あなたを見て嫉妬にかられた


細胞があなたを見て嫉妬した



草間彌生