奥州市水沢区の黒石寺に伝わる「蘇民祭」が、16日夜から17日朝にかけて行われた。下帯姿の若者らが護符を奪い合い、大勢の見物客でにぎわった。
祭りは「裸の男と炎のまつり」と呼ばれ、厄年の若者ら約100人が参加。16日午後10時ごろ、境内を流れる瑠璃壺(るりつぼ)川で薄氷の張った水を浴びて身を清め、境内を巡る「夏参り」で始まった。火の付いた高さ約2・5メートルに組まれた生木の井桁によじ登る「柴燈木登(ひたきのぼり)」と続いた。
護符が入った麻袋の「蘇民袋」が本堂に運び込まれ、親方が切り裂くと、一斉に護符の奪い合いとなり、下帯姿の男衆が「ジャッソー、ジョイヤサ」と声を上げながら押し合った。男衆はひとかたまりとなって寺を出て、約1キロ西の水田でもみ合いに。午前7時前には、一番札を握る「取主」が決まった。
今年の取主は花巻市東和町の大工、佐々木真さん(37)で、一昨年に続いて2回目。佐々木さんは「子どもが剣道の全国大会を目指しており、うまくいくように願をかけてがんばった。うれしい」と喜んでいた。
出典:毎日新聞