今回、話をしたアメリカの取引先はすべて、1社の例外もなく業績は好調ということでした。
1社を除き、納期遅延(理由はさまざまで資材入荷の遅れ、アメリカ国外製造品のため港湾
混雑による輸入の遅れ、社員の出社制限、これまでの需要を大きく越える巨大な数のバック
オーダー)が発生しているのも同じ。例外の1社は Proudly Made in the USAを謳っており、
材料も国内調達のため、製造後のトラック輸送が逼迫している点を除いては一切影響がない
ということでした。

アメリカの小売業がホリデーシーズン(11月後半からクリスマスにかけての年間を通しての
最繁忙期)に備えて超大量の雇用(60万人~70万人規模)を必要としていて、採用に苦労し
ボーナス、時給アップ、短時間勤務可能等のインセンティブを用意しているようです。回帰
している、少なくとも業界関係者はそう思っているのでしょう。アマゾン倉庫の人材需要も
半端じゃないですね。この採用難ですが、日本のように人口が減少しているわけではないので
単純に人がいない、という要素よりも少し前に解雇されて同じ職場に戻ることを躊躇している
人たちもいるようです。(だから実際にはパンデミック期間中に解雇した数、今採用している
総数を比較して全体として増えているのか、減っているのかという視点が大切ですね)

新聞によれば(実感値でも)物価もこれまでにないペースで上がっているということです。
メーカーからの仕入れ値もこの1年で何回上がってるのか数え切れません。アメリカではそれに
連れて給料も上がっているということです。

SEMA Show で話した多くのメーカーも、製造施設を建て増しし、旺盛な需要にキャッチアップ
できる体制を準備しているところが多いです。ヒッチメンバーのメーカーは週40,000個のヒッチ
をつくれるように、トノカバーのメーカーは今でも1日1,600セットのトノカバーをつくっている
ということです。

ただ、その需要はいつまで続くのか、それが消えた時、Expand した施設はどうなるのか。
もちろんそんなことは百も承知で計算の末の計画だとは思いますが、下記の懸念要素もあります。


・ガソリン高
・インフレーション
・半導体不足


「そう、俺もそれは心配なんだよ」という人は私が話したなかで2人いました。車不足は深刻な
ようです。日本と違って特にカリフォルニアのディーラーには新車・中古車が相当数展示されて
いるのが通常ですが、その車がありませんでした。つくれないんでしょう。メーカー希望小売
価格よりも高く売っているディーラーもあるとのことですが、それをやる人もいるでしょう。

全米中古車の価格は10月昨年対比で8.6%アップということです。これも当然の結果でしょう。
車検はありませんが、カリフォルニアにはあるレジストレーション(年1回の車の登録)の費用
も上がり続けているそうです。

ローンを組んで車を買ってる人がどれくらいいるか分かりませんが、また住宅に比べれば借入額
も小さく、文字通り車は必需品なので何かのきっかけではじけるとは思いませんが、これが
実需だとすると相当なパワーですね。とにかく人が多い、分かりにくいけどルールは存在する。

何かをしないといけない、この出張をきっかけにして、How different we are from othersを
自分なりに考えつめていきます。人生は一度きり、自分でリミットをかけずに挑戦し続けたい。
現状に文句を言うのではなく、行動する、そして結果が出るまでやりきる。立場上の責任を
忘れることなく、後悔しない人生を歩んでいきます。

それにしても英語は楽しい。小さい田舎で育ち、中学生の頃の英語は私にとって外の世界と
つながる手段で、非常にワクワクをくれました。もうあれから30年ですが、英語はもっとうまく
なりたい。(この歳なんでもうネイティブにはなれませんが)それを活かして、何らかの価値を
お客様に提供させていただくことができるのであれば、それは私にとって非常に幸せなことです。