今年も暑い夏がやってきました。つい半年前は大雪で、夏が来るとしっかり暑くなり季節の素晴らしさを文字通り肌で実感しています。
今日はオリンピック開会式。純粋にスポーツを楽しみたいと思います。
「アメリカからの輸入品を手頃な価格で、安心して買える場所を提供する」ということを使命にして、自動車の外装・内装パーツ小売りを2009年あたりに始めました。せまい市場ではありますが、一定のお客様からご指示もいただけたことは深く感謝申し上げます。株式会社オートプロズは今年が創業10年目となります。ふと気がつくと、当社が販売している商品と全く同じものを、当社よりもさらに安い価格で販売されている業者さんが多数あることに数年前から気がついていました。
それらの商品は増える一方で、当社が「国内独占販売契約」を締結している商品でさえも並行輸入というかたちで販売されている業者さんも出てきました。(当社も並行輸入にて販売している商品はあり、それらは次回入荷を最終入荷分として今後すべての販売を停止します。)
つまり、当初掲げた理念を達成できない状態になってしまっているのです。では、何のための仕事でしょうか。当社として、お客様にどのような価値を提供させていただけているのでしょうか。
カーボンニュートラル、ゼロエミッション、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)等々、自動車業界は100年に1度の大変革期らしいです。ドイツの自動車メーカーが「2030年の新車販売はすべてEVにする!」「環境配慮先進国のヨーロッパでは、2035年までに新車販売をすべて電気自動車、もしくは燃料電池車にしないといけない!」というニュースが日々報道されているなかで、我々が身を置く自動車パーツ・部品業界はどうでしょうか。
「卸業者さんはどちらですか?」という電話を業者さんからいただくことがあります。「うちは卸業者さんを通していません、商品を直接ご紹介させていただいています」とこたえると「分かりました」で会話が終わり→電話も終了。「分かったって何?」「商品に興味をお持ちいただいて電話いただいたはずなのに、卸業者を介していないということでその商品自体もいらないってこと?もしくは卸業者経由で購入できる他の業者を探すってこと?卸業者ってそんなに大切なの?」と感じたことは何度かあります。
一般の方が自動車部品を購入する場合(そういう人自体がかなり少ないのは認識しています)、リアル店舗の場合は「カー用品店」になるでしょう。大手は以下の感じ。
①A社(創業1940年代)
②B社(創業1960年代)
・C社(トヨタ系)
・D社(ホームセンターのカインズ)
・タイヤメーカーが運営する用品店(タイヤガーデンとかタイヤ〇〇という店名が多い)
一目瞭然ですが、古い業界なんです。タイヤと言えば世界No.1 のブリジストン、創業はネットで見ると1931年。住友ゴム、ヨコハマタイヤ、トーヨータイヤ等もおそらく歴史がある会社だと思います。新規参入がしにくい、「何か」があるのかも知れません。(ないかもしれませんが)ただ、自動車製造メーカーが100年に1度の変革で大騒ぎしているのに、用品メーカーに大きな動きは(私が知る限り)なさそうです。
B社の前期決算短信を読みましたが「タイヤを中心とした消耗品分野に引き続き注力していく」。タイヤは利益率が高いらしいです。コンビニの居抜き物件でも始められる中古タイヤ店舗の展開も加速していくとか。
コロナから1年が経ち、いまだに注文を入れても納品が大幅に遅れている商品が多数あります。アメリカ税関検査のため、出荷が遅れているコンテナもあります。ご注文いただいたお客様は、商品の到着を楽しみにお待ちいただいているにもかかわらず、そのご期待に応えられていない我々がいます。申し訳ございません。
今の業態ではスケールも難しく、いろんな意味で限界を感じています。いずれにしても、他社でもできることしかできていない現実を直視して、社会に貢献できる、お客様に選ばれる会社に自分たちの力でしていかないといけません。