GWにもアメリカに行きましたが、数年前から気になっているイベントがあり再度3泊4日の日程でアメリカに来ました。
アリゾナ州のフラッグスタッフという街である、Overland Expo というイベントです。
初めていくフラッグスタッフはフェニックスから車で約2時間、標高2200メートルほどのところにある街ということです。
このイベントは今年で11回目、毎年夏に West、冬に East で開催されています。ある程度の天候は見ていたんですが、
思ったよりも寒かったです。風が強く、しかも紫外線が強い。
かなりの数の業者が来ています。テントを風で飛ばされそうになりながらも、やってましたね商売を。アメリカのこの手の
イベントはビール、酒を飲むのは何も変わったことではなくごく自然のことで、それもあってか売らないと!的な感じは
あまりなくリラックスした感じですね。
Overland とはオーストラリア、南アフリカ等で始まったもので土地の国土の広さ、また鉄道網の未発達さゆえ車で
超長距離を移動せざるを得ず、途中にガソリンスタンドがないためにガソリンを余計に積む、パンクしても普通のスペア
タイヤじゃ走れないため通常のタイヤ・ホイールをもう1本、もしくは2本積む。食事をしないといけないので、腐らない
ように食べ物を冷やせる工夫をする→車に冷蔵庫→電気が必要になる。車の中は荷物でいっぱいになるため、寝場所
を確保するためルーフトップテントやグランドテント(普通のテント)、スワッグ(一人、二人用の小さなテント)を積む。
過酷な道路状況のところを走らないといけないこともあるため、車高を上げる、サスペンションを強いものに代える。
などなど、必要に迫られてできたものだと理解しています。
それが4、5年前にアメリカに伝わり加熱気味にブレークしている印象。豪・南アでは車はランクルが主体ですが、アメリカ
に入るとさらにサイズが大きくなりトヨタタンドラ、さらには6輪のおそらく軍隊用トラックもものすごい数がいました。
オーバーランドとオフロードの違いは?オフロードとは、ロッククローリングのように岩場を攻めたりある程度のスピードで
悪路を走り抜けたり、つまりオンロード(普通の道)ではないところを走ることだと理解しています。それに対してオーバー
ランディングとは旅自体を目的として、基本的に高速走行には向かない仕様にされた車で出かけること。宿泊は基本的に
キャンプ。よく対比される Expedition との違いは Expedition (遠征、探検)が目的がある旅なのに対して、オーバーランディング
とは旅自体が目的という位置づけ。
日本でもアウトドアブームはすごいですね。イベントも目白押し、スポーツショップもこぞってキャンプ用品を幅広くラインナップし、
いろんなメディアで取り上げられています。ただ、個人的にはイベントに行くとアパレル色、グルメ色が強いなーと考えていて、
そんな時に YAKIMA USの社員と話しているなかでオーバーランディングを知りました。
正直、今のアメリカのものをそのまま日本に持ってきてもおそらく全くダメでしょうね。理由はいろんなものが違いすぎるから。
休日の取り方、自動車保険制度・金額・車検、道路交通法に代表される規制、道の広さ、ガソリンの値段、諸々。じゃあ、この
出張をどう活かすか。ただ行って帰ってくるんじゃ当たり前ですが仕事にはなりません。
ただ、会場にいたほとんどの業者・お客さんにとって不便な場所であるフラッグスタッフにあれだけの人が集まり、またお客さん
はお金を払ってイベントに来ています。相当なものがないと実現は難しいでしょうね。いろんなレッスン、試乗、音楽、酒等々。
オーストラリア、南アフリカの業者も当然来ていて、南アからはロンドン経由の飛行機23時間をかけてきた。ミネソタから車を
25時間運転して、途中でトレーラーがぶっ壊れたけど俺のキャンピングカーでエルパソ(ニューメキシコ)から引っ張ってきた等々
猛者はたくさんいますね。Overland Expo に行く、という目的を無視すれば、彼らがまさにオーバーランドをした果てに Expo が
開催されている、というイメージでしょうか。
日本でのアウトドアブームも早晩熱が冷めるでしょう。ここから3年が勝負だと思っています。
冷静に市場を見つめ、お客様の役に立てることで我々にしかできないことは何か、をよく考えて1日1日を大切にしっかり仕事をしていきます。
アメリカ、やっぱりいいですよ。僕は好きです、いや大好きですね。
At the last not least, thank you very much Sergio. I owe you too much. Will keep doing our best to represent Bajarack in Japan.
Gracious!