悪口愛好家。
悪口って、煙草の煙みたいなものだと思っていて。
愛煙家の人にとっては煙草の煙とか全然気にならないんだろうけど、
煙草吸わない人からしたら、煙草の煙はけむたいし、匂いも気になるし、すごく嫌なものだろう。
同様に、悪口、けなし、悪態っていうのも、
そういうことを言うのが習慣になっている人は全然気にならないんだろうけど、
ふだん悪口を言う習慣の無い人からすれば、ほんともう、不快なものでしかない。
昔、飲食店でホールのバイトしてたときのことなんだけど、
ある日、テーブル席で4人の中年サラリーマンが食事しながら、
ゲラゲラガハガハすっごいでかい声で同僚の悪口で盛り上がってて、
ほんとうるさいし、内容もひどいし、正直、あの人たちやだなーー・・・・って思いながら仕事してたんだけど、
その席の周囲のほかのお客さんも、怪訝そうにチラチラその4人のことを見たりしてて、
あーほかのお客さんも嫌がってるみたいだなあ・・・・って思っていたら、
その席の近くで一人でご飯食べてた40代くらいの女性の人が、
すっくと立ち上がって、その4人組のとこにツカツカと近づいていき、
「あなたたち!そんな悪口ばっかり言うのやめなさい!まわりの迷惑でしょ!!」
って怒ってくれて。
で、すぐにその中年サラリーマンたちはお会計済ませて、こそこそすごすごと帰って行ったんだけど、
その人たちが帰ってから、その女性は私のところに来て、
「さっきは怒っちゃってごめんなさいね。でもあまりにも酷い会話だったものだから。」って謝ってくれたんだけど、
いや!むしろ有り難かったです!!つかおねーさんかっこよかったです!!!って心の底から思った。
今思い出してもあの女性は本当にかっこよかったなあ。
なんかこう、悪口言うのが当たり前になりすぎて、完全に感覚が麻痺してしまった人っているみたいで、
ときにはこうやって厳しく怒ってくれる人がいないとダメなんだろうなって、ほんと思う。
みんな波風たてたくないから注意しないだけで、ほんとは不快に思ってる人多いんだって気づいてほしい。
どうしても悪口言いたきゃ、周りに人がいない場所にでも行って誰にも迷惑かけないように、一人でぶつぶつ言ってくれ。
そして、ヘビースモーカーの人の肺が真っ黒であるように、
悪口ばっか言ってる人の心を可視化できるとしたら、
きっとあんな感じに真っ黒なのだと思う。
副流煙くらうのは、ほんとまっぴらごめんなのです。