ありふれた言葉を繰り返しては
その言葉の持つ本来の意味も重みも
全てが揺らいでしまって
私が私ではなくなってしまう
そんな時が何度もあって
気づかないふりだけがどんどん上手くなっている
そんなことにも気付いていたけれど
それにも気付かない振りをした
どうしても何も考えたくなくなって
矛盾した理由で嘘をついて家を飛び出した
心情とは裏腹に
容赦無く突き刺さる日差しが今でも忘れられない
じんわりと汗をかきながら
色んなことを思い出して
我儘に振り回されて
使い捨てと化した姿をぼんやりと眺めながら
ああ 私はこうやって歩いて行くのだと
こんな私と重ねられてお前も不幸者だなと
鼻で笑ったら少し楽になる気がした
何をどうすれば私が私で居られるのと
聞く相手が見当たらなくて
聞いたら私は本当に何処かへ吹かれてしまいそうで
ほんの少しの連絡を取っている時だけが
地に足がついている
そんな風に感じられて
ああ そんなこともあったねと
今笑い飛ばしてほしい
笑い飛ばしてくれるだろうと思うから
笑い飛ばしてくれると私が強く思ったから
私があなたの隣にいたいと思ったから
私が私で居られるのはあなたの前だけだからだと思ったから 気付かないことにも気付けないことにも
きっと笑いかけてくれると思ったから
臭い台詞が似合わない私を愛してくれると思ったから
またぼんやりと考える時が来るだろうと思うけれど
その時は隣で私のことを叱ってくれるだろうと思うし
普通の基準なんていうのは人それぞれで
普通という言葉すらも私
は好きにはなれないけれど
私の中での普通で私が居られるために
あなたが居てくれる
そんな風に贅沢な思考回路をゆっくりと辿りながら
息をして居てもいいかい
そんなこと聞かなくても当たり前だと
思ってくれて良いのにと
それすらも笑ってくれた
あの日あの時のあなたの匂いが忘れられない
あの時の感覚
忘れた感覚も
一生忘れられないような感覚
色んなものが私の中で蠢いてはいるけれど