夕木春央・著「方舟」読了。


以下ネタバレあり。















物語の舞台が個人的に怖すぎるので(山奥・地下・浸水などなど)かなりハラハラ嫌な怖さを抱えつつ、犯人が誰か全然ワカランと思いながら読み進め、翔太郎の鮮やかなまでにロジカルな謎解き、そして犯人判明!と思いきやここからラストまでがとにかく後味が悪かった…。


まだしも、翔太郎が動機と考えた麻衣が憎む者に罪を被せようとした、の方が納得がいく悲しい


結局は、そもそも殺人を犯すつもりはなかったものの、ひょんなことから地下に閉じ込められ、しかも自分が確実に助かるには邪魔者を消さなくてはいけないからという理由からの殺人なんだよな…。


極限状態の閉鎖空間に追いやられてなお、麻衣のように冷静に手段を選ばす行動できるってサイコパス度高すぎでは…。


読後こうしていろいろと考えを巡らさせることが作者の意図なら、大成功だな。