強豪国がつまずく波乱が多い今大会。日本の健闘もありなかなか盛り上がってますね。
今回のサッカーとカラーの不思議な関係は、初戦で見事につまずき、まさかの敗戦を喫したスペインをピックアップします。
開幕直前の紹介記事(こちら です)に書いた不安が当たってしまいました。
スイス相手に敗れたスペインですが、自分たちのサッカーをさせてもらえなかったわけではありません。
中盤の底から精度抜群のロングパスをだす、X・アロンソ。
正確なパスを持つシャビを起点に、イニエスタ、シルバ、ビージャ、さらにはサイドバックまで上がり、みんなが連動する魅惑のパスワークは十分に出せていました。
しかし、スイスは自分たちの特徴や力の差を良く理解したうえで、ユニフォームの色である赤そのものの、現実的なサッカーに徹しました。
パスは回させても、ゴールに近づかせない。FWの選手まで攻撃は二の次で守備に奔走する、チーム一丸となった自己犠牲的サッカー(自己犠牲も赤の持つ意味の一つです)。
この堅い守備にを打ち破るはずの、イニエスタ&シルバのドリブルは残念ながらあまりスイスの脅威にはなれず、ビージャは決定機を中々得られません。
さらに、途中から入ったF・トーレス、ヘスス・ナバス、ペドロの3名は、
トーレスは故障明けによる試合勘の無さゆえに、
後者2名は、経験の無さゆえに、
あまりよいプレーが出来ず。
トーレスや、同じく故障の影響がきになるイニエスタは、好調時のようなキレがいまいち見られず、
ヘスス・ナバスとペドロはどこか浮足立っていて、周囲とかみ合わない印象でした。
スペインのチームカラーである赤。今の彼らは、開幕前の紹介記事 に書いた不安の通りに、赤の地に足をつける現実性や、怪我の影響ゆえのコンディション悪からくるエネルギーといった赤が不足しているといえるでしょう。
トーレスにしても、若手2名にしても、試合が進めば解消される問題。
決勝トーナメントに進めばおそらく大丈夫。
それまでをどう切り抜けるか?
チームカラーの赤の反対色である緑のメッセージ「色々な道、可能性」がカギでしょう。
華麗なパスサッカーに固執せず、FWジョレンテを使ったパワープレーや、カウンターサッカーなど、効果的に取り入れることができるか?
残り2戦に注目です。