踊られないパロ タランタ | アフィシオナード!

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アフィシオナード・・・それはフラメンコ愛好家のことです。
基本マニアックですがフラメンコ以外のジャンルの音楽も含めて
感じたこと等 色々と見聞きした情報を備忘録代わりにして綴ってます。

フラメンコのパロ(曲種)の中で苦手というか とっつきにくいパロがあります。

カラコレスです。




ハンドルネームにしている カラコレス は 明るいハ長調のみのパロです

暗い曲調が多いフラメンコの中で カンティーニャス系だけで見ればアレグリアスに次ぐ

人気のパロと言っていいでしょう・・・・




逆に苦手というか 私にとって とっつき難いパロがあります。

その代表ともいえるのが 今回紹介する タランタです。




そのタランタに相応しく且つ珍しい動画がありました。

プーロ・フラメンコ(純粋なフラメンコ)の歌い手として名をはせた

ハシント・アルマデンの伴奏をしている若き日のパコ・デ・ルシアです。

タランタです。








タランタス


アルメニアの住人という意味の俗称を語源としており カンテス・デ・レバンテ

(スペイン東南部のレバンテ地方の歌)の代表的なものに挙げられるファンダンゴス系のパロで

アルメニアからハエン、ムルシアの一帯の鉱山地帯に広まった。それゆえに

「鉱夫の嘆きぶし」といわれるほど鉱山を主題にした歌が多く育まれた環境をそのまま

反映しているように思える。

コンパスは無く自由形式のためもあってか 踊られることはない(踊り用にタラントがある)

不協和音を多用したギターの音色もあり陰鬱さと嘆くような歌いまわしもあって

独特のほの暗い陰影はモーロの影響を強く受けているといわれている。

フラメンコギターのソロ演奏では 他の自由リズムのグラナイーナスとともに人気があり 

ギタリストの腕の見せ所のような様相を持っている。

こんな暗さがあるタランタですがフラメンコの格付けでいうとインテルメディオ、つまり

中間という格付け・・・・ ファンダンゴス・デ・グランデ(インテルメディオ)の系統ゆえか

重く暗い感じになれば フラメンコの格付けがあがる訳でもないようです。





私にはこの不協和音と暗さが どうもとっつき難い印象があって敬遠しております。

けど有名ギタリストは大抵 タランタを好んで演奏している節があります。

きっと技量を見せ付けることが出来るパロなのかもしれませんね・・・・