ジョン・ウィリアムスに見る ギター改造 | アフィシオナード!

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基本マニアックですがフラメンコ以外のジャンルの音楽も含めて
感じたこと等 色々と見聞きした情報を備忘録代わりにして綴ってます。

クラシックギターの巨匠として 名高い


ジョン・ウィリアムス 


彼はギターの音量について強いこだわりをもっており


飽くなき挑戦を続けている事でも知られてます。






イツァーク・アルベニスの作品  アストリアス です。







この動画で ジョン・ウィリアムスが弾いているギターは


おそらく オーストラリアのギター製作家 グレッグ・スモールマンのギターでしょう


もともと音量が小さいギターをいかにして大きい音が出るようにするか・・・


彼が実施していることは・・・(私が知っている範囲ですが・・・)



・ 表面板は 杉材を使い 尚かつ 演奏時に表面板の振動を妨げないように

  肘が当たる部分に アームレストを付ける


  (杉材の方が松材より大きな音が出ます しかし音色が平たくなりがち
   それをジョンはテクニックでカバーしているのです )



・ 裏板をラウンドさせて表面板で得た音を中央に集まるようにして

  サウンドホールから出て行くようにする

  
  (アコギメーカーのオベーションはヘリコプターの羽根がうるさいのを利用して
   その材料でギターの裏側をラウンドバックにして音量を稼いでます)




また この動画で 注目すべき点があります。



・ ブリッジの弦が乗らない部分を削りとり 音の分離を良くさせる

  (効果のほどは微々たるものですが一応効果あり)


・ テイルピースに象牙板を噛ませて弦振動を表面板に伝えやすくする

  (スーパーチップなるものが販売されるほど効果は大きいです)
  

・ 爪による表面板が傷つくのを防止するため薄い仮のゴルペ板をつけている

  (今はギターガードという簡単脱着可能なプラスチック板があります)








ジョン・ウィリアムスは ある種 永遠のギター小僧といえるかも・・・


その探求心が彼の素晴らしさなのかもしれませんね。