ギター製作家にインタビュー ギターの取扱い方 | アフィシオナード!

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アフィシオナード・・・それはフラメンコ愛好家のことです。
基本マニアックですがフラメンコ以外のジャンルの音楽も含めて
感じたこと等 色々と見聞きした情報を備忘録代わりにして綴ってます。

フラメンコギターの象徴的なメーカー コンデ・エルマノス

すなわち コンデ兄弟が 袂を分かちあったとの情報を

知ったのは つい最近でした。


(今回の記事は ギターの事なのでマニアックで長いです)



コンデ・エルマノスは フラメンコギターの改革者にして

現代のフラメンコギター王のパコ・デ・ルシアが使っている事で

つとに有名になり 人気が高いギターです。





マヌエル・ラミレス(1864-1923) の弟子で明るい音色を特徴とした作品を

多く作り数多くの名作を作った ドミンゴ・エステソ(1882-1937)の子

ファウスティーノ・コンデ(1913-1988) の息子2人がドミンゴ・エステソの

意志を継ぎ素晴らしいフラメンコギターを作り続けて来ました。



ソブリノス・デ・ドミンゴ・エステソ(ドミンゴ・エステソの孫)

というラベルでフラメンコギターを作っていたほどで

今では非常に価値あるギターになってます。



クラシックギター銘器コレクションより抜粋した
スペインのギター製作家の師弟関係図です。

見にくくてゴメンなさい・・・


$アマ -  フラメンコギタリストです





そのフラメンコギターの名門を受け継いでいる

コンデ・エルマノスが 分裂をした・・・・





元々コンデには フェリーペ工房、グラヴィーナ工房、今は無きアトーチャ工房と

3つの工房があったのですが 長男のフェリーペがフェリーペ工房、

次男のマリアーノがドミンゴ・エステソの工房であるグラヴィーナ工房を継ぎ

優秀なフラメンコギターを作ってきました。




今後、コンデ・エルマノスのラベルの新作は入手出来なくなりました。

すでに フェリーペ・コンデ として スタートしている長男の

フェリーペが 一番日本に入荷している工房ですから 今後、フェリーペ・コンデが

出回るようになりますね・・・・




近年、質の低下が叫ばれている コンデ・・・・ 今後はさらに

質の低下が避けられないと有名楽器店でも捉えており憂慮しているとの事です。




なぜならコンデのように人気のあるメーカーではギター作りも分担制です。

工場のライン作業のように製作されているので 工房間での

人材のやりとりなどが出来なくなるとの事でした・・・・腕の良い職人が

分散してしまうためでしょうか・・・

また 高級なギターだけが手工に近い形で作られているらしいのです。





フェリーペ・コンデ と マリアーノ・コンデ が

オスカル・エレーロの教則ビデオに二人して出演している

動画がありました。







動画では フラメンコギターの音の特徴についてフェリーペが

音の立ち上がりが求められている旨を話し

マリアーノが使われている材料について説明しております。

(表板にはドイツ松、横板裏板はシープレスかローズウッドを使う)




またギターの手入れについてマリアーノが 温度が高い所に置くと

接着が剥がれることや 湿度も50%以内にしてケースに保管することを

推奨しております。




またよく話題にあがる 弦を緩めるかどうかについて

フェリーペが時々弾くのならば弦は緩めないが 長い間弾かないなら

ギターへの負担を軽減する意味で弦を緩めるという事を話しております。



オスカル・エレーロが気候変化で鳴りが悪くなる事があるが

どうしたらいいのかという質問に対し マリアーノが

15年ー20年自然乾燥させた材料を使っているから

湿気を吸っても乾燥した所に戻れば湿気をはき出すから平気だと言い

湿気た状態で音の鳴りが悪くなったときの対処方法として

サドル(骨棒)の下に薄い木を敷くと改善されると言ってます。



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実に参考になるインタビューですが サドルの下に薄い板を敷くのは

ただ単に張力を高めてボディが鳴りやすくするためだと思います。




基本、湿度の影響は高湿度より過乾燥の方が問題です・・・・


この件は またいずれ 綴りますね・・・










コンデ・エルマノスが分裂したのは ある意味 必然ともいえます。


なぜなら ドミンゴ・エステソの子は 2人いて


ひとりは今のコンデ兄弟の父、ファウスティーノ・コンデ


もうひとりは マリアンド・コンデという方もいたようです。


ふたりともギター製作家だったようですし・・・・






今回のコンデ兄弟の袂を分かちあったのは 分裂ではなく


発展のためなのかも知れません。





いかんせん  かつての名声通りのフラメンコらしい音の


ギターを普及帯のギターにも供給してくれる事を


祈るばかりです。





今回は 非常に長くなり マニアックで 訳解らん内容ですみません。


一部のギターマニアには 喜んでもらえるかと思います。


なんせ  私自身が 超マニアックなギタークレイジーだから・・・



ヾ(@^(∞)^@)ノ



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