夏の不安定な気候のためだろうか、
秋の花火大会が増えたような気がする。
「ふじさわ江の島花火大会」、
「世田谷区たまがわ花火大会」と、
「川崎市政記念多摩川花火大会」は10月だった。
我が家からは、2つの花火大会が見える。
ひとつはもの凄くちっちゃいだけでなく、
残念なことに、中高層建築が増えたので、
一部分だけしか鑑賞することができない。
運良く高―く打ち上がった花火だけ全貌が見える。
もうひとつは、妻が入院した年から始まった。
歩いて10分足らずのところで打ち上げているが、
10数階建てのマンションに阻まれ全貌は見えない。
でも屋上に上れば、仕掛け以外は何とか見える。
妻と見られないのは、ちょっと悲しい。
ところが、そんな妻が花火を鑑賞することになった。
妻の特養で花火大会が今週行なわれたのだ。
夕食後のひととき、
介護士さんが花火師さんに早変わりし、
暗くなり車両が少なくなった駐車場が花火会場となった。
入居者さんたちは電気が消された窓辺に集い、
打ち上げ会場を見下ろしている。
入居者さんだけでなく、
仕事帰りのママさん介護士さんは、
子どもと一緒に鑑賞している。
冬用のひざ掛けをした妻の車椅子を押し、
僕はエントランスの外に出て、
間近で花火を楽しませてあげることにした。
噴水系花火がメインだが、
ロープで吊るしたナイアガラも用意されていた。
手作業で着火していくにわか花火師さんたちに、
入居者さんや職員さんから歓声が飛ぶ。
振り返り妻の顔を見ると、
まだ7時過ぎなのに目が閉じそうになっていた。
眠るのが好きな妻は小学生のころ、
丸1日、寝てしまったことがあると言っていたが、
秋の夜長には、眠り姫が戻って来るようだ。
