軽井沢からの帰路で買った土産を持ち、
若年性認知症の妻が待つ特養へと向かった。
土産品はミルクプリンなのだが、
保冷剤等の問題で軽井沢ではなく、
途中のサービスエリアで購入したものだ。
軽井沢では綺麗に咲いていた紫陽花は、
都心ではすっかり枯れ果ててしまったが、
代わりに道沿いの花壇では、
ヒマワリが夏を楽しんでいるように見えた。
妻の施設に近い停留所でバスを降りると、
緑鮮やかな樹々の数ヵ所から、
低いジーッという音が聞こえてきた。
「あっ、蝉だ!」
つい声に出して呟いてしまった。
停留所の近くだけでなく、
途中の公園や特養の前の森でも鳴いていた。
週明けの関東は台風の影響を受けそうだが、
通り過ぎ天気が戻って来るころには、
ニイニイゼミだけではなく、
アブラゼミやミンミンゼミも、
鳴きはじめていることだろう……。
のち
ワイン!
NV Quartet Anderson Valley Brut
[Roederer Estate]
(アメリカ/カリフォルニア州)
&
NV Champagne Louis Roederer
Collection 244
(フランス/シャンパーニュ地方)
同じ週に2種類のルイ・ロデレールを飲む機会に恵まれた。ひとつは、エノテカの今月のハッピーワインとなっているカルテット。同メゾンがカリフォルニアのノース・コースト、メンドシーノでつくるスパークリングワインで、味も香りもシャンパーニュそのもの。ブドウはシャルドネ60%、ピノ・ノワール40%でシャルドネの苦みと、ピノのナッティーな味わいとのバランス、そして酸味のハーモニーが心地良い1本。今月いっぱいは税込4400円で購入できる。
もう1本は、ルイ・ロデレールの244回目のブレンド品としてつくられたシャンパーニュだ。2019年の収穫から生まれたヴィンテージ54%で構成された244は、マルチ・ヴィンテージの アッサンブラージュが決め手となっている。ブドウは、シャルドネとピノ・ノワールが使われている。カルテットと比べると泡のきめ細かさと、味の複雑さを感じた。今回はサービスだったが、ワイン店購入すると税込1万450円。
妻に軽井沢の写真を見せながら、ミルクプリンと台湾の生ライチを差し入れた。「ふたりで、軽井沢に行ったね」というと、妻は頷いていた。こういう妻の姿を見ると、記憶は消えていないし、いわゆる認知症の症状は止まっているように見えることがある。今月は妻の誕生月、次のサプライズを考えなくては……。


