今日は長文です……。

 

   カエル

 

テレビでは盛んにマイナ保険証のCMが流れ、

メリットばかりが強調されている。

またマイナのiPhone搭載について、

岸田総理がアップル社CEOと会談するなど、

マイナ関連の動きが慌ただしい。

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その一方で紙の保険証は、

今年12月2日で廃止されようとしている。

keroぴょんが心配しているのは、

現行のマイナが有効期限(10年有効)を迎え

そのとき認知症が進行していると、

まともな写真が撮れず窓口にも行けず、

電話はできず、文字も書けなくなるので、

無保険者が出て来ることである。

 

keroぴょんの父は早めに取得したので、

来年には10年を迎えてしまうが、

取得した当時は何でもなかったのに、

なかには中等度以上

認知症の人がいるかもしれない。

そんな人はすんなり更新ができない

 

マイナカードのサイトには、

「障がいのある方又は寝たきりの方等」

但し書きはあるものの、

どうしたら良いかは書かれていない

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今年から施行された「認知症基本法」

認知症の人の尊厳を謳っているにも拘らず、

本人の望まないブサイクな写真

要求されるという写真第一主義である。

 

先週、街頭で演説をしている新人の脇に、

運よく参議院議員がいたので、

そういった危惧を訴え、

国政選挙があるなら政治家の金の問題より、

紙の保険証維持のほうが重要だと伝えた。

 

後づけばかりで、

全体像が見えないマイナだが、

ビジョンが見えない理由を

「総括をしない体質」に求める声がある。

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一方、50年前の1970年代

これを見抜いていたある人物がいる。

漫画家の石ノ森章太郎である。

そしてそれが描かれた作品が、

漫画誌『ぼくらマガジン』『少年マガジン』に

連載されていた『仮面ライダー』だった。

 

keroぴょんは小学生中学年のころ、

耳鼻咽喉科の待合室でこの漫画を読んだ。

医者に行けないときは本屋で立ち読みした。

TV版とは違い不気味さを感じたが、

仮面ライダーが闘う組織はショッカーである。

 

地獄の軍団であるショッカーの野望は、

国民総背番号制(=マイナンバー)による

管理システムの構築だった。

 

 

細かいことは忘れてしまったので、

そのことを書いた書籍の記述を引用すると、

 

『ライダーは、「ショッカー」の野望を阻止

すべくその巨大なコンピュータのあるショッ

カーの本部に乗り込む。

そこにはビッグマシンを名乗る「ショッカー」

の中ボスが待ち受け衝撃的な発言をする。

この「ロボット化」計画は、元々は日本政府

の国民総背番号制であり、自分たちは企業ごと

その国策を乗っ取ったと告白するのだ。ショッ

カーは国民総背番号制のインフラを彼らのシス

テムごと乗っ取り「お前たちの選んだ政府の計

画をより完全なものにしてやろう」と囁くので

ある。』大塚英志『マイナンバーから改憲へ

―国会で50年間どう議論されたか』 発行・白澤

社/発売・現代書館より引用)


 

ロボット化とは改造人間であり、

ライダー自信を含む怪人たちであるが、

怪人たちは実験の途中経過でしかない。

現代ではイーロン・マスク氏の脳に

小型機器を入れる実験など、

70年代に描かれたことが現実化しているが、

国民全員が対象となっていた。

 

引用で取り上げたブックレットの中で、

著者は次のような意見を述べている。

長くなるが再び引用させていただこう。

 

『当初は様々な「便利」や行政サービスの効

率化を謳い、反応が薄ければポイントを乱発

し(中略)、最後は保険証とマイナカードの

一体化という、国民皆保険制度の否定につな

がりかねない手段に出たが、何故、そこまで

強引にマイナンバー制度、つまり、私たちを

単独の番号で管理できる範囲を一挙に拡大す

ることを推し進めようとするのか。

当然だが、あらゆる政策は私たちが次の「社

会」をどうつくっていくか、という問題につ

ながる。

ぼくが「誰が」を問題にする理由はここにあ

る。「マイナンバー制度」をこのままなし崩

しに受容していくことは、その先に設計され

た新しい「社会像」を無批判に受容すること

である。』(前出『マイナンバーから改憲へ

―国会で50年間どう議論されたか』より引用)

 

残念ながら「新しい社会像」

周知・理解されないまま、

重大なことが推し進められている。

 

説明不足を通り越し、

民意不在に等しいとさえ感じる。

ひょっとすると、

ショッカーは実在していたのだろうか?

 

 

のちロゼワインワイン!

 

Passo Cale Cerasuolo d’Abruzzo DOC

(イタリア/アブルッツォ州)

 

モンテプルチアーノ100%のロゼワインだが、色合いは薄めの赤ワインのような印象。味も赤ワインのようにしっかりしており、果実の自然の甘みが感じられ、フローラルな香りがする美味しいワンだった。グラスで頼んだため生産年は残念ながら不詳。

 

 

前出の著書で大塚氏は、政治資金の運用は「政治家総背番号制」こそ必要と問うていた。

それはさて置き、石ノ森章太郎の洞察力は凄いと思うが、なし崩しで進むマイナの先には何があるのだろうか? さらにこれを利用し、ベーシック・インカムへとつなげていく未来があるのかもしれない。だが、健常者ベースではなく、認知症の人や弱者の目線で物事は進められるべきで、現在の強引さには、一度、選挙で猛省を促す必要があると考えているのだが……。

 

※明日6/3(月)は休載致します。