こどもの日、血管性認知症の母が転倒し、
額近くを打ったとの連絡が入った。
瘤になった程度で済んだようだ。
折しもその前日、
劇作家の唐十郎氏が84歳で亡くなった。
原因は転倒による急性硬膜下血腫だった。
高齢になると、様々なリスクが高くなる。
認知症の人の場合は、
そのリスクは一層高まってしまう。
ことに認知症が重度になると、
転倒や骨折、嚥下障害、肺炎の頻度が増す。
公益財団法人長寿科学振興財団が発行する
『Aging & Health』No.87(2018年秋)に
掲載された「認知症の人のエンドオブライフ・
ケア」(平原佐斗司)の中に、
スウェーデン・ルンド大学(1666年創立)による
認知症の人の死因を調べた
病理解剖調査524例が記されている。
524例の内訳は、女性53.3%、平均年齢80歳、
期間は1974~2004年までだが、
気管支肺炎が38.4%、虚血性心疾患が23.1%、
悪性新生物が3.8%となっている。
認知症の人の死因は肺炎が最も多いようだ。
話は変わるが、この記事の中に、
「認知症の高齢者の苦痛」の1つとして、
ロンリネスとコミュニケーションが挙げられ、
そこにちょっと気になる数字が載っていた。
認知症の人の「57%は孤独」を
感じており、孤独の中に放置される苦痛に
着目したケアの重要性に触れられていた。
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(22~25ページ参照)
https://www.tyojyu.or.jp/kankoubutsu/pdf/Aging%26Health_No.87_light.pdf
失語が進行し、さらには会話が
困難になったケースを述べているが、
読んでいて若年性認知症の妻のことが、
脳裏に浮かび一瞬悲しくなったが、
その文章の中に見知らぬ言葉があった。
非言語的コミュニケーションの1つとして、
ユマニチュードと同列に、
「タクティール®ケア」という言葉があった。
調べてみたところ、
スウェーデン発祥のタッチケアのことで、
1960年代に未熟児のケアから始まったという。
心地良さや安心感等をもたらすことで、
不安やストレスを緩和し、
身体的・精神的な症状を和らげることから、
認知症の人にも応用されるようになっている。
それだけでなく、
認知法基本法のスタートにより、
このケア法の資格制度まで始まっているとか。
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母の転倒をきっかけに、
話が意外な方向に発展したが、
面会制限下、妻も入院先で何らかの
孤独への緩和ケアを受けていると信じたい。
のちワイン!
2021 V.O.A.Ontario Henry of Pelham Baco Noir
(カナダ/オンタリオ州)
カナダワインというと、超極甘のアイスワインが思い浮かべるが、それ以外にも様々なワインがつくられている。このワインはフランスの地方品種・フォル・ブランシュと北米品種を掛け合わせたバコ・ノワールというブドウでつくられた赤ワイン。渋みがほとんどない果実味から来る甘みを感じられるワインが、開栓時に何となくフォクシーな香りがしたのは、北米品種が勝っているためだろうか? 1日置くと、香りが薄まりおいしく飲むことができた。
GWは楽しめましたか? そんな行楽に目が行きがちな時期に、我々を縛ることになるかもしれない重要な法案のパブリックコメントを募っている。締め切りは本日5/7の18時とか。どんな内容かは、下記をご覧ください!
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