土曜はブログ休載日にしていますが、

今日は更新し明日の日曜を

休みとさせていただきます。

 

 

入院中の妻と会えるのは、

月に1回、平日午後の15分間だけ。

しかも完全予約制である。

だから前月半ばから、枠の取り合いとなる。

 

そういった事情もあり、

予約日の前週あたりから、

体調のコントロールには気を遣う。

熱でも出そうものなら、

せっかくの面会がおじゃんになってしまう。

だから好きなワインが飲めたとしても、

前日の酒席は極力避けるようにしている。

 

地味な努力の末にやってきた面会日

とっくに松の内は過ぎたが、

新年最初の対面とあって、

妻と会って何から話をしようか

思案しながら病院へとクルマを走らす。

 

だがこの日に限って20分弱の道のりに、

交通事情で30分近くかかってしまい、

考えていたことがすっ飛んでしまった。

 

時刻ギリギリで面会手続を済まし、

妻が待つフロアへと向かう。

病棟から看護師さんに車椅子を押され、

面会スペースにちょうど現れるところだった。

 

僕の名前を告げ、妻の視線を追う。

妻に視認されるような視界に入るためだ。

だが、妻の反応はまったくない

思いついたことを報告するがやはり無反応

僕の存在を忘れるときが来たのだろうか?

 

1m以内に近づかないように書かれた

面会の際の注意の貼り紙がなくなっていた。

そこで真横に移り妻の手に触れてみると、

いつも温かかった指がひんやりとしていた。

軽く握ろうとしたら、指先で弾かれた

 

髪を撫で、妻を見ると、

何と目を閉じて寝落ちしていた。

 

 

対面に戻り音楽を流してみることにした。

今井美樹の『PRIDE』をかけると、

ヘッドレストから頭が傾き

口元は半開きになってしまった。

爆睡態勢に突入してしまったようだ。

 

「お時間です。あら、寝ちゃいましたね。

今日は体操したから、疲れちゃったのかな?」

 

妻は寝るのが好きだった。

上京したきょうだいと暮らしていたとき、

妻が留守だと思っていたら、

こたつの中で発見されたことがあったと、

自分で話をするくらい寝るのが好きだった。

 

僕と一緒になってからは、

妻は寝不足気味だったのかもしれない。

その分、ゆっくり休もうね……。

 

 

のちシャンパンワイン!

 

2021 Pinot Noir Sparkling 

Fujimoto Vineyard

[Camel Farm Winery]

(日本/北海道)

 

エチケットには「余市」の文字があるが、ウイスキーではなく、ピノ・ノワール100%のスパークリングワイン。コーヒーのカルディが手掛けるワイナリーでつくられたやや辛口の1本だが、酸はしっかりしており、黄桃やアプリコット、ナッツのニュアンスがあり、泡はきめ細かかった。価格は2684円。

 

 

面会時に爆睡した妻だが、誤嚥性肺炎+新型コロナによる転院先での治療が終わり、病院戻った11月末日以降、いままでとは様子が変わったようである。口腔ケアで週1回診ていただいている歯科医によると、最近ではベッドでケアすることが多くなったという。11月上旬までは、デイルームで過ごしていたので、そちらでケアをしていたという。体力の低下が気になるが、来月は会うときは起きていてほしいかな。