昨年3月に発売された書籍、

『認知症世界の歩き方 実践編~対話と

issue+design刊)をベースとした

ワークショップに参加した。

2時間では足りないほどのボリュームで、

楽しみながら学べる内容になっていた。

 

 

『認知症世界の歩き方』は話題を呼び、

NHKで番組化されたが、

実践編はそのシリーズの第2弾にあたる。

 

シリーズ第1弾では、

「認知症の人が生きる世界を体験」すること

に主眼が置かれたが、

実践編書籍では、認知症の人に対する

アプローチの仕方に比重が置かれている。

 

ワークショップは「認知症のある方が

よりよく生きることができる社会を

実現するために何が必要か?」を問う

内容となっており、

「対話・想像力・デザイン」が、

アプローチへのポイントとなる。

 

 

例えば認知症の人が、

トイレで失敗することが増えてきた場合、

選択肢の中から何故そうなったか

多角的に探り、辿り着いた原因に対し、

どういう対策が有効か

小グループ内で発表し合うスタイルとなる。

 

より具体的には、

“便座にうまく座ることができなかった”と、

その理由を推測した場合には、

失敗の原因には次の3つ考えられる。

 

①トイレと自分の距離が正確に把握できない

②モノや空間の奥行きの存在を認識できない

③細かい色の差異を把握できない

 

この3つに対応する方策は、

便器や便座のデザインを改めることで、

改善されるかもしれないと「想像」できる。

 

そこで本人と「対話」をし、

目に入りやすい色の便座カバーを

取りつけるという「デザイン」的改善を行い、

トイレの失敗が減ったという具合である。

 

ワークショップは、

従来までのサポーター養成講座に比べ、

より楽しみながら実践的に学べる内容だった。

また本人目線に重きを置いており、

デザイン的な面で養成講座を

補完できるような中身となっていた。

 

ワークショップ参加費は1,000円。

同時申込者はプラス500円で、

何度でも検定が受けられるため、

挑戦してみることにした。

 

ところがこれがかなり難しい。

2度目で正解率92%になったが、

それでも不合格判定だった……。

一拍おいて再チャレンジしたい。