アルツハイマー病治療薬「レカネマブ」、
商品名「レケンビ点滴静注」の
その後のことを伝え忘れていたが、
先月13日に薬価が決まり、
12/20から発売となっている。
1瓶5㎖(500mg)が11万4443円、
2㎖(200mg)が4万5777円で保険適用となる。
治療には体重1kgあたり10mgを
2週間に1回、静脈から点滴する必要がある。
体重50kgの人だと、
年間298万円の費用になるというが、
「高額療養費制度」の適用が可能となる。
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この治療薬はMCI(軽度認知障害)の段階、
または認知症の初期だけが対象なのだが、
進行を遅らせる効果は「7カ月半」という。
アルツハイマーの家族を持つ者にとって、
初期の7ヵ月半を
どう捉えたらよいのかは悩ましい限り。
本人確認が必要な銀行口座などで、
本人署名ができるうちに、
口座をまとめるなどの
手続期間にはなるかもしれない。
若年発症で勤務中の場合だと、
仕事を辞めないための準備期間に、
なるかもしれないが、
遅延効果がメインのものを、
治療薬と呼ぶのは少々気が引けてしまう。
レカネマブは脳に溜まったアミロイドβを
原因物質とした抗体薬だが、
アミロイド仮説に基づいた薬である。
一方で、アルツハイマー病の原因は、
まだ解明されておらず、
アミロイドβは原因物質ではなく、
脳を守る結果物質とする考えがある。
脳の防御反応であることを突き止めたのは、
以前にもこのブログで、
著書『アルツハイマー病 真実と終焉』を
紹介したことのあるデール・プレデセン博士。
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アミロイドβを結果物質と見ると、
それにレカネマブは抗うため、
副作用として、脳の微小出血や大出血が、
臨床第Ⅲ相試験で17.3%起こるというのが、
頷けるような気がしてしまった……。
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