去る12/12は漢字の日だったが、
日本漢字能力検定協会による
今年の漢字が「税」に決定した。
実は2014年の漢字も「税」だったのだが、
この年は17年ぶりに消費増税された年で、
5%から8%に引き上げられた。
2019年、消費税はさらに引き上げられ、
一部軽減分を除き10%となった。
この増税分の用途だが、
「社会保障4経費」となっている。
この4経費とは、
年金・医療・介護・少子化対策のことである。
だが財務省のサイトを見ると、
わざわざ次のようなことが書かれている。
「社会保障・税一体改革により、消費税率引
上げによる増収分を含む消費税収(国・地方、
消費税率1%分の地方消費税収を除く)は、
全て社会保障財源に充てることとされていま
す。しかしながら、社会保障4経費の合計額
には足りていません。」
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このため、検証が十分でないまま、
介護保険料は3年ごと、
医療は2年ごとに、
財務省の見直しの圧力を受けている。
このブログでは、
過去に何度かその問題点に触れてきた。
財務省の誤った緊縮財政が、
介護を受ける本人と介護家族だけではなく、
日本を弱体化させることを伝えてきた。
今年9月、経団連により、
「令和6年度税制改正に関する提言」が
公表され、そのなかでは、
消費税19%への引き上げが盛り込まれた。
これに対し安倍政権下、
内閣官房参与を務めた藤井聡氏は、
9/23にオンエアされた
TOKYO-MX『東京ホンマもん教室』で、
経団連が主張する消費税19%の真相を
鋭い洞察に基づき暴露した。
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番組内での発言によると、
消費税は全額社会保障費には使われておらず、
輸出還付金として企業に戻されているという。
消費税収が約21兆9000億だった2021年度、
輸出企業への還付金は6兆6000億円だった。
介護を受ける本人や介護家族は、
日々の消費税だけでなく、
医療や介護の実質的なサービスダウンの
危機に3年ごとに晒されている。
この機会に「税」のことをもっと知り、
日本の国のかたちについて考えることは、
とても大切なことだと思う。
のちワイン!
2012 Taittinger Comtes de Champagne Blanc de Blanc
(フランス/ブルゴーニュ)
先日ブログにした試飲会の中で、最高峰のシャンパーニュが、白ブドウであるシャルドネ100%のもので1本3万6300円する。シャンパーニュで生産年を明示したものは、葡萄の出来がかなり良い年でないとつくられることはないので、生産者の自信作でもある。
生産年を明示されたものは、価格的に飲む機会が少ないため、語るのはおこがましいかもしれないが、NV(ノンヴィンテージ)に比べると、味わいに膨らみが足りず、スリムな印象を受ける。だが、この10年熟成のブラン・ド・ブランは、6つのグラン・クリュのブドウを使っているためか、味に膨らみがあり満足感が高かった。
11/20の日本経済新聞『私の履歴書』に載った、前日銀総裁だった黒田東彦氏の寄稿に、興味深い一節が書かれていた。黒田氏は当時、小泉内閣の内閣官房参与だった。
『スティグリッツ米コロンビア大教授からは「日銀に任せていてもデフレは止まらない。政府紙幣を発行して減税や歳出にあてるべきだ」と指摘された』(同紙より引用)
ジョセフ・ユージン・スティグリッツ博士は、2001年にノーベル経済学賞を受賞した経済学者で、世界銀行の上級副総裁を務めた。
バランスシート不況に端を発し、福祉をも脅かす状況に対し、はじめに予算ありきではなく、どういう暮らしが送れる国にしたいか、そのためにはどんな制度が必要かを考えていくことこそが重要ではないだろうか。法律とお金は、その制度を支えるためのものでしかない。そのためには、デジタル政府紙幣の導入を考えてもいい時期かもしれない。