早いもので7月になった。
今年は季節の移ろいも超速で、
スイカやメロンは5月後半から店頭に並び、
6月末からは巨峰やシャインマスカットが、
見られるようになった。
そのせいだろうか、
6月のフルーツ・びわは、
いつの間にか店頭から消えてしまった。
つい10日ほど前までは、
見かけたというのに……。
びわは妻が好きなフルーツのひとつ。
だがもう2年、口にしていない。
5月にイチゴの差し入れをしたとき、
次はビワを食べさせると決めていた。
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ところが入院先ではクラスターが発生し、
面会ができないままとなっている。
そして残念ながら、
びわの季節は終わってしまった。
びわを差し入れることができたら、
面会時に試してみたいことがあった。
ノートPCを持ち込んで、
童謡「びわ」をかけることだった。
この童謡は僕には馴染みがなかった。
妻から教えてもらった歌だった。
だからこそ、実物のびわとセットで、
差し入れができたならば、
妻の記憶にインパクトを
与えられるかもしれないと期待していた。
現在のところ、
近々面会が再会される様子はなさそうだ。
妻から教わった「びわ」の歌だけが、
頭の中でリフレインし、途切ることがない。
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のちワイン!
2020 Saint-Joseph La Sybarite [Aurélien Chatagnier]
(フランス/ローヌ)
今回もワイン講座の教材から1本! このラ・シバリテは、シラー100%の赤ワイン。プラムやブルーベリージャム、スパイスのような香り。味は濃く、膨らみがあり口の中で甘みを感じる、とても美味しいワインだが、授業なので飲んだ量は50ccだった。価格は4980円。
6月30日は「夏越の祓(なごしのはらえ)」だった。6月の終盤、神社に足を運ぶと藁(麻?)でつくられた円形の“茅の輪”に出会える。この輪を∞の字を描くように通り抜け、半年間の穢れを払い、後半の半年間の無病息災を祈念する。
僕は、これ以上症状が進行しないよう、妻のことを考えながら茅の輪をくぐった。
そして迎えた7月、またひとつ歳を重ねることになる後半でもある……。