焼いた後200gなんです。 | caqu-caqu日記

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おじいちゃん、おばあちゃんのタンスを覗くと、昔の洋服って本当によくできているし、いいもの持ってるなぁ、と思った事はありませんか?
サキュウは、自分の子供や孫から同じように感じてもらえるような洋服作りを目指して、日々がんばっています。

<突然ですが問題です。>

はかり「200gステーキ」の200gとは、焼く前生肉☆の重さでしょうか?
焼いた後ステーキの重さでしょうか?

答えを知らなくても、想像できますよね。
そう、「焼く前」の生肉の重さが200gです。

200gステーキを注文しても、焼いた後の重さなんて気にしてませんよね。

「このステーキ、180gしかないじゃないか!」
>焼いたらそうなるわい!

「このウェルダン、レアより軽いじゃないか!」
>水分や脂が飛んでますから当然です!

まぁ実際レストランでこんなこと言ったらデーモンモンスター級です。

生肉で200gでも、肉質は違うし火加減やら焼き時間やら、条件が一定
ではないので、焼いた後の
重さが一枚一枚バラバラなのは当然です。
つまり、ステーキのバラつきは、暗黙の了解ということです。



<それでは2問目です。>

ジーンズジーンズのウエスト表記75cmは、焼く(洗う)前でしょうか?
焼いた後でしょうか?

そう、ジーンズの場合は、「焼いた後=
洗濯機洗い加工した後」の寸法が
75cmということです。

ジーンズの寸法を合わせるというのはとても難しいのです。

ご存知の通り、ジーンズは洗うと縮みます。
生地ごとに縮む量は異なるし、洗い加工の内容(火加減)でも
当然変わります。

ウエルダン(USED)でもレア(ワンウォッシュ)でも75cmに
上がるように型紙を変えたり、一定の条件で加工したりと様々な
努力をしています。
ですが、それでも「ぴったり」75cmにはなかなか上がりません。

よく業界では、「デニムは生き物」と言われます。
コットンは湿気を吸ったり吐いたりするので、製造時の天候によって、
誤差がでやすい。
同じ型紙で縫っても、湿気の多い梅雨時と乾いた真冬では誤差が出る
ので、生肉(縫い上がり)の段階でまずバラツキが出ます。

その型紙ですら、紙が呼吸するので、乾いた時期と湿気の多い時期では
数mm変化します。


昔、バラつきの研究したこともありますが、結論から言うと無理でした。

縫製の場合、厳密には工場ごとに縫い上がり寸法が変わります。
例えばウエスト75cmの型紙でも、75cmに上がる工場もあれば、
77cmで上がる工場が出てきます。

それは、工員さんの手つき、ミシンの機種、スピード、押さえ金の形や
裁断方法の違いだったり、湿度だったり、原因は様々です。

意地になって、工場別に型紙を作り分けたことがあります。
しかしそこまでしても、ある日は股下だけ合わない、ある日はウエスト
だけ合わないのです。

原因を調べてみれば、その工程の工員さんが休みで、別な人が縫ったと
いうから、こらもう・・・。

縫製工場はたくさんの機械がありますが、結局は人の手で作ります。
ブレの原因を突き詰めてゆけば、昼ご飯食べる前と後、夕べの夫婦喧嘩
、二日酔い、USENで好きな歌が流れたなど、気分が乗ってる乗ってない
も無視できません。

織物の分野は
オートメーション化が進んでますので元々ブレは少なく、
特に日本製の生地は非常に優秀で、安定しています。
海外の生地だと、生地の端っことまん中で縮みや色落ちが変わるのは
ザラです。

そんな日本製の生地を使っても、どうしても縫製でブレて、洗い工場で
ブレます。

ネット通販が進んだ世の中ですから、以前にも増して寸法に敏感なん
ですが、ジーンズは焼く以上、精度の追求にはどうしても限界が
あります。



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