牛肉100% | caqu-caqu日記

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おじいちゃん、おばあちゃんのタンスを覗くと、昔の洋服って本当によくできているし、いいもの持ってるなぁ、と思った事はありませんか?
サキュウは、自分の子供や孫から同じように感じてもらえるような洋服作りを目指して、日々がんばっています。

よく、安いデニムと高いデニムは何が違うの?って聞かれます。
シルエットや作り込みの違い以外は、ぱっと見、どれも同じように
見えるものですが、わかりやすく例えれば牛肉。

安価なファミレスチェーンの980円のステーキと、
ミシュラン三つ星レストランの10,000円ステーキ。

写真の見た目は同じようでも、ファミレスよりミシュランの方が
いい肉使ってるって事くらい、
わざわざ説明しなくても、誰でも
想像できますよね。

なのにというか、当たり前というか、
品質表示上は、どちらも「牛肉100%」です。


これは、「綿100%」のデニムでも同じこと。
(綿に限らず、麻もウールもカシミヤも羽毛も全部そう。)

品質表示は綿100%でも、材料には大きな違いがあります。

コットンの価値基準は、白度や繊維の太さなど、様々な要件が
ありますが、基本的には繊維の長さ(繊維長)が長いほど
高級になり、短いものほど安くなります。

なぜかというと、長ければ長いほどシルクに近づいてゆくからです。
シルクは、時代や国を問わず、
王様や実力者から珍重されてきた、
人類が本能的に好む繊維ですから、コットンも同じなわけです。

繊維長が35mm以上のコットンが「超長綿」と言われる最高級で、
20mm以下の短いものが「短繊維綿」と呼ばれます。

超長綿は、シルクのような柔らかい風合いと豊かな光沢を伴います。
短繊維綿はその逆、肌ざわりザラザラで光沢に乏しいということです。
でも、品質表示はどっちも「綿100%」です。


短繊維やポリエステル混を使って簡単な仕様にすれば、caquでも
1万円以下のデニムを作るのは、不可能ではないのですが、
なぜハイグレードの綿100%にこだわるのか。

それは、独立する前にテレビで見た、予約でいっぱいの和食屋の
大将の忘れられない言葉があります。

「どうして、ここの料理はこんなに美味いんですか」

特別なことなんて大してしてないし、答えはすごく簡単。
ちゃんとした、いい素材を使えばいいだけなんですよ。
それでしっかりダシをとれば、味付けなんて塩ひとつまみでいいの。
儲け優先で素材をケチると、調味料色々使って、味を濃くし
なきゃ
おいしくなんない。
そうすっと、素材本来の風味や味なんてのはどっかにいっちゃって、
化学調味料の味しかしなくなっちゃうんですよ。」

「グサッ」と同時に「カッケー」と思った言葉でした。

caquがこの大将の域に達してるかどうかは別にして、わざわざ日本で
もの作りするんだったら、こういう姿勢であり続けたいと思うのです。

だから、caquはごまかしのきかないノンストレッチの綿100%で、
ダシはきれいなシルエットと見えない部分までの作り込み、
デザイン要素は塩ひとつまみ程度の5ポケットとなっております。


caqu