佐々木、イン、マイマイン

最近はあんまりパンフレットって買わないんですけど、
でも見終わった後、即買ってしまった。
これ。



何が知りたいと言う訳では無かったのだけど、この作品に出会った事の証の様なものが欲しかったのかも知れない。

最近は音楽も配信をダウンロードするばかりで、でもCDとか、形のあるもの欲しく無いですか?
確かにモノが増えるばかりですけど、記憶も形として残したい。
それに何の意味があるかと問われたら、さて何と答えるだろう。
好きなんだ、としか言い様が無い。


今年の年末年始はさすがに、珍しいくらい、ほぼどこへも行かなかった。
4日になってようやく京都まで。
関西は出町座しか、
この映画やってなかったのですよ。
だからね、
来た。

観たかった。
で、
良かった。




乗せられ煽られると真っ裸になる奴なんて、さすがになかなか居ないけど、そんな奴です。
でも佐々木みたいな奴って、学生時代居ましたよね。おだてれば木に登るような奴。わざとバカな事でもしちゃう奴。
自分の場合は、居た。ああいう奴。
そして、何故か仲が良かった。
好きなのか、好かれたのか、そこんとこはよく分からないのだけど、小学校中学高校、都度都度何故か巡り会った。ひとってそういうものなのだろうか。
実際、この作品で佐々木役の細川岳さんの高校時代の友人がモデルらしい。
ちなみに本人の話しでは無い。
らしいと言うか、彼っぽいんだけどなあ。



主人公悠二(藤原季節)
俳優になるため上京したものの、全く芽は出ずじまい。そして結構萎えかけてる。間違いなく前が見えなくなってる。

当然のようにバイト三昧の生活。
そんな祐二のバイト先に営業でやって来た高校時代の友人、多田(遊屋慎太郎)
久しぶり。
高校時代の毎日つるんでた4人組のひとり。
そして、蘇る記憶。
思い出された日々。
馬鹿ばかりやってた毎日、その中でもとびきり馬鹿な事ばかりやってた佐々木(細川岳)
でも、あいつのお陰で楽しかったし、
役者になる事を押してくれた、生きる事を変えてくれた、そんな奴だった。

それと4人組もう1人、木村(森優作)。
正直目立たず地味。
ただ最後の方で出てくるのですが、高校のクラスのヒロインだった一ノ瀬さん(小西桜子)と何故か結婚してます。こういう奴も居た気がする笑。


いや、なんかこんな風に書いていくと、圧倒的に影響受けて、その後の人生変えられた、
そんな佐々木との高校時代の思い出とかを映画は描かれてて、
なんか過去を振り返る感じでとてもテイストが感傷的に思えたので、
もう既に佐々木って今はこの世にいなくて、その思い出を語るお話しかな?なんて思ったりしたのですが、
多田と再会した日、
その夜ふたりで飲みに行って、
で、そこで、悠二が行かなかった同窓会に佐々木が来たって話しを聞いて、

いや、全然生きてるじゃないって笑。

そこから過去と今が交錯しながら進んで行くのです、この映画作品ね。

そして、普通に佐々木と再会する。
あれ?です。
あの感傷的な感じは何?です。
青春だった日々は何?です。
ポケットからキュン!です。
すいません、ふざけました。
こんな事書くから軽いって思われるだよなぁ。

話し戻しまして、
急に今になって、
昔に戻る。そんな、感覚。

ただ、久しぶりに会った佐々木は、なんか高校の時のパワーのようなものは無くなってた。
何やってるの?って尋ねたら、
パチプロって。
それで食ってるのはそれはそれで凄いのだけど、勿論、リスペクトしてる凄い、では無い。
好きに生きてんだなって思うだけ。
何やってんだって、半ば悠二呆れてるのかもって感じる。

とは言え、じゃ自分はとなると、
まともに俳優の仕事をする事すら出来ていない。
好きな女ひとり愛する事、それも出来てない。
何も見つめられていない。


ブレイクした後輩の俳優に、一緒に舞台しましょうと誘われる。
自信喪失気味の悠二、その誘いに、心とは裏腹にただただ、引いてしまう。

でも佐々木との思い出にまた触れて思い返して、前向きになるのです。
結構単純?笑。
挑む事にした舞台の稽古シーンが、だからチョイチョイと挟まれるのです。
悠二はこの物語の中で、ある意味再生していきます。
過去と現在を行き来する中、
悠二が、演劇の舞台に挑む姿が、ストーリーの中で同時進行。
悩み模索する今が描かれれば、過去もそんなエピソードだったりします。なんかリンクしてます。
そういう意図は分かる。


ある朝、悠二に佐々木の携帯から電話が。
出ると知らない女性。
苗村(河合優実)と名乗る彼女から、
佐々木が死んだと。
そして悠二に会いたがってると告げられる。
死んだのに、
会いたがってる?
意味不明だけど、分かるんですよ、そう感じたんだろうって。

駆けつけるあの頃の4人組の残り3人。
あと、
悠二、別れた恋人と何故か相変わらず一緒に住んでて、彼女に車で送ってもらうんで、そのユキ(萩原みのり)も一緒。
ユキがね、かなりいい感じなんだけど、
それと悠二とユキの間にも、色々あるんだけど、
それ語ってたらもう無茶苦茶長くなるので今回は割愛させて頂きます。
萩原さんが、でも良い感じなのだ。ああ勿論演技です。この作品の内山拓也監督、もしかしたら女優さん撮るの上手い方なのかもしれない。
いや萩原さんが良いと個人的には信じてます笑。

死んでた佐々木を見つけて連絡くれた佐々木の彼女?友達?苗村との出会いのエピソードは、それまでにちゃんと描かれていて、
佐々木にも好きな女性が出来たんだと観てるこっち側には思わせておいての、

敢えての死の知らせ。

まるで眠っているかのような、穏やかな死に顔。
相変わらずごみ屋敷みたいな彼の家なんだけど、部屋中に彼が描いていた絵が、
溢れんばかり。
パチプロ生活だけじゃなかったんだと、悠二は思うのです。
そして、改めてあの頃に思いを巡らす。
な〜んか、青春な、訳です。


エンディングは笑っちゃうのだけど、あれで良いと思う。
考えればあれしか無いし、
冒頭の方の振りと言うか、伏線が成立してて、やられた感も心地よかった。


そして、
悠二、
舞台に立ちました。