今年も大阪アジアン映画祭が3月8日から17日まで開催されてました。
一応観に行ってましたよ。

「左様なら」「JKエレジー」
この2作品を観たんですが、以上2作品に加えて「恋するふたり」の3作品に芋生悠さんが出演されてまして、


3月12日の上映スケジュールに至っては3作品連続上映。まさに芋生悠映画祭状態。

運営の意図しか感じない(笑)

一応書いておきますが、ちなみに「JKエレジー」は助演です。とは言え出演3作品うち2作は主演作品。
です。


「左様なら」

観たのは2度目になります。
MOOSICLAB2018の長編部門の作品なので、その際に観せて頂きました。

最初に観た時に感じたのは表情が終始変わらない作品だなと言う事。
動きが無いわけではなく、時間も経過していくのだけれど、
内面が出てこない、
そんな感じで淡々と日常が過ぎて行く。
ただ、そんな時間の流れに淡くなっていくはずの記憶や思いが、
消えずに忘れられずに、
心の中で大きなままに有る。
かと言ってその想いが大きくなったりするわけではない。でも儚くもろく消えていくわけでもない。
モヤモヤすると言うのが結構当てはまってる感情だと思います。そう言うのがずっと心の中を覆っている。

事件が起きてない訳じゃないんですよ、

クラスメートで親友のような彼女の突然の事故死。

それに端を発した根も葉もない憶測。

それに無意識に反応してしまった事で始まるイジメ。

不思議な映画なんですよ、
イジメとか事故死になんか悲壮感が無い。現実っぽく無いんでしょうね。
イジメられてる側が反応しない、
と言うのも有る。
あと、イジメ自体がぬるい(表現に語弊が有りますがあくまでも映画作品内の事なのでご了解を)
いえ、確実に内面に傷は負ってると思うんですけど、それが表に出ないんで、
なんか単なる日常の一部にしか、見えない。

「お葬式で泣かなかったね」
キーワードとして出てくる台詞。

そう言う子だから、でも有る。
感情が無いわけでもなく、結構優しくて、気も付く子だと言う事は描かれてるんですよ作品の中でね、
ただ大きな感情の変化を見せない、そんな女の子としても描かれている。

多分作り手側として、普通の子、として描きたかったんでしょう。

つい、特別なものを持ってるように主人公って描きたくなるし、演じたくなると思うのですが、
敢えて、そうはしない。

だから過剰な演技も一切なし。とてもシンプル。芋生悠さんのその意図を汲んでそういう女の子を創ってるだなと感じました。

だってこの物語は普通の高校生に起こった出来ごとですからね。そのリアルさを尊重したんでしょう。


監督の石橋さんがこの作品の公式ファンブックに登場人物の設定を、
例えばクラスひとりひとり書いてるものが有るんです。それはもう細かく、半分妄想に近いくらいに、びっしりと設定されてて、
ああファンブックって、パンフレットとは若干ニュアンスを異にするものが有るんですよ。それ読んでから映画見ると確実に見方が変わるような代物なんですけどね、
で、あまりにも細かく設定されてるので、監督の作品に対する愛を感じすぎて、演者さん側が違う圧を感じてしまうんじゃないかと、ちょっと危惧(笑)

でも、監督の演出方法なのでしょうね、結構自由に演じてる気はします。なので、演者さんはあくまでも自分が思う自身の役で居られる、
のではと?思いますね。
なので、個々の個性は印象的に写り、観る側に伝わる。
結局、ナチュラル?


MOOSICLAB2019のコンペ作品なんですが、コンペでは事実上、無冠でそんなに評価はされませんでしたが、劇場公開時はとんでもない人気作品でレイトショー公開にも関わらず、毎日午前中早々にチケットは売り切れてました。
ようは、専門家と言われる方々と一般の観客者とこんなにも評価が乖離した作品だったって事でしょう。それは多分石橋監督の敢えて目指したものだと思うし、
そう言う意味では思うツボだったかも、ですね。
ただ、こんなにもつまり予想外に専門家と言うか映画祭の審査員に評価されないとはさすがに思ってはいなかったかも知れない、それも、かもですが。
(笑)
石橋監督の意図と言うか、目論みはくみ取られず、理解されなかった、みたい。と言うか、
まあ、
普通はそんなに歩み寄らないよね、評価する側って。
本当に敢えて敢えての部分を描こうとした作品。

ファンブックに原作のごめんさんがスピンオフ作品を書いているのですが、そっちメインの方がストーリーとしては納得しやすいと、思ってしまいました。
なんとなく語られないで終わってる部分が何気に多い作品、そういう印象なので。
勿論饒舌な作品が良いと言うわけではないですが、

いや、

でももうちょっと、ホントは語っても、良かったかも。
個人的には、感想として思ってます。




最後、多分、自分に向かって語ってるし、涙も流してる。
由紀。
やっぱり君も泣くんだ。



祷キララさんと芋生悠さん

石橋夕帆監督
ちなみに、この写真は3月10日の舞台挨拶です。
芋生悠さん、登壇回全部衣装チェンジされてました。
映画ではいつも女子高生役が大半なんですが、この日はすっかり綺麗なお姉さんでしたね。