最近は温かい気持ちになる作品しか観る気になれなくて、そう言う気分の時には丁度良いようなそんな気がして観てみた。
3つのオムニバスからなる作品だけど、
進む場所は同じ、そんな物語。


舞台は中国。描かれるものは僕が住み生きてきた日本とは勿論異なるけど、
でもそこに描かれる日常に余り違和感は感じない。国民性とか生活習慣とか、それなりに違うけれど、何かを感じ、受け取ると言う感情は、変わらない。



陽だまりの朝食
監督 イシャオシン

子供のころに毎日朝食べてたビーフン、中国ではごく普通の生活の一部なんだろう。いえ、冒頭からビーフンに纏わる、あとお気に入りの2店のビーフンに纏わる話と、そして主人公の日々が結構語られる。
いや、ほぼビーフンだらけ(笑)

両親が共働きの主人公は、毎朝近所のビーフン屋のビーフンをお祖母ちゃんと食べて過ごしてきた。それが子供の頃の想い出。お祖母ちゃんとの大事な想い出。
でも、呆気なくその店がある日無くなる。
中学になると、またお気に入りのビーフン屋ができる。まあ、毎朝そこで、ビーフン食べてると、初恋の人に会える(通学コースで見れる)と言うのがホントの目的だったかもですが。でも、そんな日常もすぐに終わる。
旦那さんの提案でビーフン屋は釣具屋に転業。
ただ、この店は家族に色々有って、でも家族再生して復活するんですが。(その辺も何故か描かれてる)

大人になり田舎を出て、北京で働くようになり、大好きだったビーフンは相変わらず食べるけど、味も値段も変わってしまって、もう別のものにしか思えなくなってしまっている自分に気付く。
生活が渇ききって、感情が希薄になってしまってるのだろうと。

ある日、田舎から電話が。
祖母が危篤。
なんとか最後には間に合う。
お祖母ちゃんとビーフンとそれに纏わる想い出が彼の脳裏を走り過ぎていく。

寂しい朝、祖母がいなくなった次の日。
復活したあのビーフン屋さんへ、
あの頃と同じいつものビーフンが、
彼の気持ちを
前向きに変えてくれた。
変わらないものが、変えられない自分を変えてくれた、そんな気のする朝だった。


小さなファッションショー
監督  竹内良貴

イリンとルルはふたりきりの姉妹。
両親は既にいない。
イリンは今はトップモデルとして生き、ルルは服飾の専門学校に通ってる。
何も問題なんて無いような日々だけど、トップモデルとして生きるイリンは日常からその重圧感に耐えきれなくなりつつある、、、
自分を追い込み過ぎて、妹とも周りとも上手くやれなくなりつつある。
其れ処か自身の体調さえ管理できず、ショーの最中に倒れ怪我をおってしまう。
倒れながら「わたし失敗しちゃったんだな」と思いながら。

ひとり、勝手に突っ走って、ひとりで挫けて転んで、
そんな自分に気付いた?
でも、まだ廻りの優しさと上手くやれないイリンは妹ルルばかりか、マネージャーのスティーブとも仕事を辞めると言ってぶつかり、ケンカになってしまう。

でも結局助けてくれるのは家族や仲間なんですよね。
まだまだステージに立つことが怖い彼女を、半ば強引に無理矢理(笑)
ステージに戻らせる。
それも妹ルルが作った服で。

幼くして両親を亡くし、それぞれバラバラで親戚に預けられ、トップモデルに登り詰め、妹をひきとってって結構大変なお話が、二言三言で片付けられてる(笑)と思ったらこれは監督脚本が日本人なんですね、
らしいなあと思ってしまった。そういうとこは余り描かない。


上海恋
監督  リ・ハオリン

上海、石庫門 、中洋混在の建築様式で建てられた古い町並み、
取壊しと再開発が進むそんな町で暮らした中学生の頃と今が行き来するお話。

ちょっと昔の話なんですね。
幼馴染でパン(おとこの子)を加えた3人組はいつも一緒だった。だけど、リモとシャオユ、ふたりは互いの気持ちを感じつつも、幼馴染でしかいられなかった。
ある日ちょっとした切っ掛けで始まったふたりの秘密のやり取り。
携帯とか全然無い時代なんで、カセットテープにそれぞれメッセージを吹き込んで相手に渡し、次の日また
相手に渡す。その繰返し、交換日記みたいなものですね。
中学3年、進学を決めなきゃって時、その進学先が原因で、ふたりは遠ざかってしまう。
あるあるですね。彼女シャオユ離れた土地の進学校に父親の薦めで目指す事になるんです。
リモは傷つき、親の言いなりで進路を決めた彼女とは勝手に距離を置いてしまう。
でも実はリモ、シャオユと同じ高校に進学するため猛勉強を始めるのです。
でもその事をわざわざ言わない、パンにも口止め。
話がややこしくなるのにねぇ、まあ分かる気もするけどね。
いや、ちゃんと言うべきだけねぇ。

ある日、
すっかり距離が出来てしまったシャオユからパン経由で例のテープが届く。でも勉強に必死なリモはそれをつい忘れて、段ボールの箱の中に入れたまま、そしてテープはそのまま忘れられてしまう。
数年後 学校も卒業社会人になっって、、、今、引越の時に見つける。

リモ、猛勉強で合格するんです、で合格したことを知らせにシャオユのところへ駆けつけるんですが、居ない。実はシャオユは不合格で父親が大激怒、手を上げてしまい怪我をして入院、警察も来たって隣のオバサンが、喋る喋る。
と言うか、凄くないか、そこまで怒るの?
で、結局会わないまま、リモの方が引越ししてしまって、そのまま。
いや、中学卒業まで会える時間無かったの?だけどね。

で、見つけたテープには、
あの頃の続きが、聞いてなかった分が録音されてた。
わたしやっぱり、リモ君と離れたくないから、こっちの高校に行くって内容。
進学校はわざと落ちるって意味?
そこからふたりすれ違ってしまってたって事ですね。

冒頭書いてたけど、温かい気持ちになりたくて観たって、
安心して下さい、
数年後、ちゃんと再会します。
ふたりが今後どうなるかは一切分かりませんが、、、

いえ、最近思うんですが、それで良いんじゃないかと、
くっつくくっかないじゃなくて、
何か気持ち繋がってた事が分かれば、あの頃の失敗も自分も許せるのかなと。
だって時間はとっくに前に進んでるのですから。