南瓜とマヨネーズ
シアターセブンにて

金曜日で上映終わりらしいので、ようやく観に行く。まあ、長い間、どこかでは上映され続けてたんで、いつか観るかな?の状態でしたね。
あと、評判良い作品って、実は嫌なんですよ。なにぶん性格悪くて、ひねくれてるんで(笑)逆に観ない。
あと、今さら感が強くない?多分色んな所で語り尽くされてるような気しか、しない。
じゃ、書かなきゃいいだろ、ですか?笑。いえ、何か言いたい、そう言う奴です。

でも、結論から言うと、好きな作品ですね。
と言うのも、兎に角、人は死なない。笑。
この角度は、誰もないでしょう(笑)だって、そもそもそういう作品じゃないしね。


ツチダ(臼田あさ美)とせいいち(太賀)、は同棲中。せいいちは全く売れてないミュージシャン。仕事もせず、ツチダに食べさせて貰ってる状態、所謂「ヒモ」状態です。
彼女はライブハウスでスタッフとして働いているんですが、さすがに経済的にはキツいのか、キャバクラでもこっそり働いてます。でも、彼女的には、それでOKみたい。とにかくミュージシャンとして生きて欲しいだけ、それが全て。
だから、曲作って!とか、ばっかり言います。
でもね、作れと言われて出来るものでは無いのですよ。ひねり出した所で良い曲や詞が書ける訳では無い。
それと養って貰ってるのも分かってるんで、せいちゃん、掃除とか洗濯 、挙げ句に棚とか作ってみたりする。
それが彼女にしたら嫌なんですね、

そんな時間有ったら音楽やって!!

になる。
両方の気持ち分かりますよね。優しいけど、優しくない。でも優しい。そして切ない。

あのね、何にもしなくて良いから、好きな事だけしなさい!とか言われても、出来ないですよね。そこまで人間って自分の事だけ考えて生きるなんて、出来ないですよね。どうしても、誰かの事をついつい考え思ってしまいませんか?
それに好きな事だけって言う「だけ」にも疑問感じるし。「だけ」になると、絶対楽しく無い。少なくとも僕はそう思う。

あと、せいちゃん、元々バンドでやってたんですが、メンバーと合わなくて辞めたんですね。妙に自分の音楽にプライド高い。他人の音楽は先ず否定から入る、そんなとこが有るんで、見てるともう少し大人になれよって言いたくなる。27なんですよ、尖ってる年じゃないだろって感じですね。

以前いたバンドがボーカルにグラビアアイドルの子入れて、デビューすることになり、戻らないかと誘われるんだけど、結局ケチばっかりつけて、ケンカになる。厄介な奴なんですよ。

ツチダは、彼女の方ね、キャバクラのお客さんと愛人契約してホテル行ってお金貰ったり、で、それがせいちゃんにばれちゃうんですね。さらにふたりの関係はおかしくなる。
だって「あなたの音楽のために、稼いでるんだ」とか言われると男も嫌だよね。「なんだ、それ!?」でしょ。
まあ、それ切っ掛けで、せいちゃん、意地みたいに朝から晩までバイトだらけの生活を始めてしまう。2時間くらいしか、寝ない。と言うより寝てやらない!

一緒に居る時間どころか、曲作る時間も、わざと無くそうとするかのように、です。

機材とかも要らないから売るとか言い出すくらい、つまり音楽はもういいやって感じになってます。
男の意地ですね。

ツチダ(いえ、下の名前が最後まで出てこないんですね、キャバクラではミホちゃんだったかな?)
ある日、昔の恋人と再会します。かなり一方的にツチダの方が好きだった人みたい、で、その日のうちに関係持ったりしてしまう。
で、ずるずると。
ただそいつも相当に駄目な奴みたい。居酒屋に呼びつけてお金だけ貰って「じゃあね」とか、彼女の友だちにもすぐ手を出しちゃうような奴。
オダギリジョーさんが演じてます。
オダギリさんがそう言う奴と言う訳では無い。

ツチダ、
ワタシ何やってんだろう?
思わず呟く事、しばしば。

結局、せいちゃんはツチダに別れを告げて部屋を出ていきます。まあ、そうなるかな。躓いたし、疲れる関係になってしまったからですね。

ツチダはそれと再会した元カレに別れを告げます、もう会わないと。

ふたりとも、つまり一人になります。出会う前みたいに。

でも、時間が救いになるのかな。
時が流れると言うこと。
毎日がゆっくり、でも忙しなく流れる日々に戻る。
やがて、浮かんでくる思い出にちょっと笑えるくらいの、余裕も取り戻します。

ツチダの働くライブハウスで、せいちゃんがいたバンドの、新メンバーデビューライブの日。
メンバーがリハ終わりでご飯に行った後、ひょこっとせいちゃんが姿を現します。
ツチダと久々の再会。
「お店は?」ツチダがバイトしてるバーの事。
「開けなかった(笑)、あいつらは?」
「ご飯行った。今は何処居るの?」
「実家」
距離はあるけど、大してギスギスもしてないのが分かる。少しは大人になった?
「ああ、俺、曲作ったんだ」
「ええ?、聞きたい、聞かせて!」

適当な楽器がないんで、ボンゴみたいなの叩きながら歌うんですね。
何か凄く癒しな唄。良い声だと思う。歌詞は変だけど。彼が歌うと優しく聴こえる。
ツチダはニコニコしながら号泣してる。変な表現だけど、そうだと思う。

ライブ終わり、多分打ち上げでメンバーとせいちゃんとツチダは一晩中飲んだのかな、夜明け前の街を歩いてる。
メンバー4人がワイワイやってる後を、せいちゃんとツチダがふたりで歩いている。まあ良い距離かな。
「ああ、今度ライブやるよ」
「あれ?、その誘いで来たの?」
言いながら何か嬉しそう。やっぱり彼の音楽が好きなんだろうね。

やがてそれぞれの帰る方向へと、別れて行く。
ふたりも、
軽く手を振って歩いていく、
別々の方向へと。

その先は、どうなんだろうね?