日本の伝統芸能 や 伝統工芸。
その美しさに
この先も 守っていきたい気持ちと
守ることを死守するために
継承者の生活を保障できるか。
時折、出口の見えないシステム構築に
思いめぐらす。
澤田瞳子著「星落ちて、なお」
画鬼と呼ばれた天才絵師・河鍋暁斎の娘・
とよは 暁翠の画号をもつ女絵師。
父亡き後、腹違いの兄・周三郎(暁雲)と共に
洋画旋風の中、
狩野派由来の父の画風を守ろうとする。
物語は 絵(アート)で食べていけない話
ではない。 明治・大正時代、
女性が ひとりで生きていくことのできる
描く力があることを、
描ける環境があることを、
とよは もっと享受(感謝)すれば楽なのに
偉大な父を超えれぬ己の力量に苦しむ。
アートにも流行(はやり)があって
以前 もてはやされていたものが、
時代遅れ になる。
時代の流れに あらがうべきか、
時代の流れを 待つべきか、
一概に 受け入れることが正しい
とも言えないのだが・・・しんどい。
描く喜びに(ようやく)辿り着くラスト。
それでも、なお。