川に登って来る大型シーバスを釣る事は私の人生で重要課題の一つだ。ライフワークの一つで有る。
もう四半世紀近くリバーシーバスを追い回しているのだが、スカジットキャストのラインシステムは私のリバーシーバスフライフィッシングを革新的に変えた。
スカジットキャストの利点は大型のフライを低番手で投げる事が出来る事と、シングルハンドのタックルをそのまま利用できる事、それにキャスト位置の方向転換が容易にできる事だ。
川でのシーバスフィッシングは思っているよりも繊細で、スィングだけでは無く、ストラクチャーを打ったり、ボイルを狙い撃ったり様々状況に適応出来るタックルセッティングが釣果を分ける。
スペイ系のキャスティングではラインが重くなり、ロッドもゴツくなりがちになるが、スカジットキャストは水面の抵抗を上手く使えば限り無くライン(スカジットヘッド)を軽くする事が出来るので、オーバーヘッドでキャスティングも軽々出来、繊細な釣りにも対応出来る。
スカジットキャストのラインシステムはシングルハンドでも取り扱い易いので、ダブルハンドを使わなくても良いところがありがたい。
スィングのみの釣りだとダブルハンドやスィッチロッドで良いのだが、ストラクチャーを狙ったり、ピンスポットを狙ったりする場合はダブルハンドのフライロッドは取り回しが悪すぎるのだ。
リバーシーバスでは意外にピンスポットを狙う状況に多く出くわすので、出来ればシンキングハンドで行いたい。そう言った意味でもスカジットラインシステムは便利で有る。
スカジットラインシステム最大の利点はキャスト方向の変換が一発で決まる事だ。そもそもスカジットキャストを始めた理由はそこに有る。
秋の荒川でボートを操船しながら釣りをする事が可能になった。激流の中ボートを操船しながらフォルスキャストを繰り返す通常通りのフライフィッシングは不可能だった。しかしスカジットキャストなら流す、投げる動作がシンプルな為川の流れの中で操船しながらでも釣りが成立するのだ。
オカッパリでもボートでも一つのタックルで全て釣りが出来てしまうこの釣り方は本当に素晴らしいと思う。